兄は不機嫌だった。
学校から帰ったばかりの愛美は無言で詰め寄ってきた兄に玄関で犯された。いつも激しく挑んでくる兄ではあったが、今日は制服は何とか無事だったがブラジャーもパンティーも金具が壊れる程荒々しく剥ぎ取られ、黒タイツは薄手ではあるものの滅茶苦茶に破られて脱がされないまま玄関扉のすぐ内側で小一時間犯され、それから愛美の部屋に運ばれてからずっと犯され続けている。
「お兄ちゃ……や……」
既に社会人の兄はテレワークで自宅勤務状態の日が多く運動不足だと嘆いていたがそれを妹とのセックスで補っている訳ではない…昔から兄妹の肉体関係は続いている。義父の連れ児だった兄とは血の繋がりはなく、そして単身赴任中の義父と現在も仲睦まじく熱愛中の母はそれに同行してしまった為に家には愛美と兄が…義兄が残された状態だった。だが長年兄妹として過ごして二人きりになってから箍が外れてしまった訳ではない。元から…再婚相手の子供として紹介され同居が始まってから少しで義理の兄妹は互いに初めての行為に及んでいた。まだ高校三年生の愛美が中学二年だった時、思春期の入口で急接近してしまった異性の存在は麻薬に近かった。
可愛らしいが巨大な黒耳犬のぬいぐるみが床に放り出されたベッドの上で愛美は正常位で兄に貫かれ、激しく腰を打ち付けられていた。互いに全身が汗でびっしょりと濡れ、既に妹の膣内は兄の精液で大量に満たされている。危険日周辺は避妊具を使っているもののそれ以外はもう互いに避妊具を使わない状態になっている。一度覚えた生の性交の快楽に兄妹は溺れていた。もしも子供が出来てしまったらと冗談めかして聞いた時、兄は即答でその場合は結婚すると答えていた。情欲塗れの事後のピロートークであり嘘とも本気ともとれない…いや正直な話兄は本気なのだろう、堅物でありながら下卑た言い方をすればベッドヤクザな兄を愛美も好いているが、だが義理の兄妹である家庭環境は何処か精神にブレーキをかけさせる。もっと普通の出会い方が出来ていれば素直に兄に溺れる事が出来ただろう。
「あいつ、誰?」
二度目の射精間際に兄が膣奥をごりごりとくじりながら難詰してきた。愛しい兄の腰に脚を絡めたまま淫猥に腰で弧を描かせながら暫し問いの意味が判らなかった妹は、漸くそれが帰宅途中まで一緒に歩いていた同級生の事だと気付く。
「今井君…?同級生で……ぁ……っ、お兄ちゃん……っ…そこいい……っ…きもちいい…いい…っ」
「ただの同級生が手を繋ごうとしてくるか」
「告白…された……の……あひ……ん!おあ…っ!あ!ああああっ!だめ…だめだめだめだめいくいくいくいくいく……っ!」
兄の射精間際のとっておきの甘い責め苦の時間に不意に激しく腰を打ち付けられ、愛美は兄の首に腕を絡み付け鳴き喘ぐ。小柄な愛美と違って体格に恵まれている兄は身体に見合うだけの肉槍の主であり激しい抽挿では張り出した鰓が内臓を引き摺り回しているかと思える程に強烈な刺激に襲われる。恐らくサイズ的にギリギリなのだろう。だが処女を兄に捧げた妹にとってはそれが当然であり、そして兄の牡肉に犯され支配される事が自然なセックスだった。もう半年以上二人きりになっている家では何処でも構わずに兄妹は互いを貪り合っていて、音の密閉性も高い家において妹は嬌声を抑える必要もなかったし、兄も妹を喘ぎイキ狂わせる事に一切躊躇がなかった。
「付き合うつもりか?」
荒々しい抽挿を繰り返しながら愛美の首筋を兄が噛む。元から妹の身体に痕を残すのが好きな兄だが首筋や脚など見えそうな場所は避けてくれている筈だった、だが制服のブラウスの襟より上の場所に噛み痕をつける兄の支配欲に妹の理性が蕩けてしまう。噛まれながら軽い絶頂に兄の長大な肉槍を妹の牝肉が卑猥に喰い締め、既に膣内と子宮に注いである精液と愛液の混ざった白濁液が結合部からどぷりと溢れる。
「だって……お兄ちゃんだって……この前……っ」
兄の会社の飲み会と聞いて一人きりの夕飯の淋しさから友達とカラオケに行った愛美が見かけてしまったのは兄の飲み会一次会の解散風景だった。まだ夜の八時だと言うのに酔いの回った綺麗な女性が兄に絡み、そして会社の同僚達もいる前で抱き付いてキスをしたのを目撃し、その場で泣き出したのは記憶に新しい。別段気にしていないつもりだったが頭が白くなる程の衝撃があり、兄の会社の同僚にも愛美の友人にも後日揶揄われてしまう過保護なあやされ方をしつつ帰宅し、その夜は朝までセックスに耽った…いや元から何時間でもこってりとセックスに耽ってはいたが、あの時の兄は只管妹のご機嫌をとってくれる溺愛そのものな愛撫と抽挿ばかりしてくれた。そこから一週間は兄の贅沢な手料理とケーキ尽くしだったが濃密なセックスの消費カロリーで相殺だと考えている。
だが、気付いてしまった。兄の事を憎からず思う女性もいるのだと。まだ社会に出てもいない自分よりも同等に立てる相手は何の後ろめたさもない。同級生にはブラコンと軽く馬鹿にされる事もない存在。――それは健全なのではなかろうか? そんな不安が常に消えず、今日告白された時も自分にも後ろめたさのない交際相手が出来る可能性があるのかと不思議に思えた。
「木下女史はいつもああなんだって言ってるだろう?あの人キス魔なんだよ」
膣奥に傘を強く押し付けたまま説明する兄に愛美は唇を尖らせる。
「私お兄ちゃんとしかキスしてない」
不意にインターフォンの音が階下で鳴り、びくりと愛美は身を強張らせた。放っておけと言われたものの両親不在の家でだらしがないと近所に言われるのは避けたい娘は絡み付かせていた手足を解いてそっと窓から外を覗き込み、身を固まらせる。数時間前に別れた同級生の姿が門扉の前にあった。何があるのか手している可愛らしい花束と緊張した顔立ちよりも先に教えていない自宅を何故知っているかと疑問と不安が頭に渦巻く。
「――何、あいつ」
不機嫌そうな兄が背後に立っているのに気付き慌てて愛美はカーテンを引こうとし、腰を引き寄せられたと感じた次の瞬間、ずぶりと兄の肉槍に一気に貫かれて牝の嬌声をあげてしまう。冬場は日没も早く、既に住宅街は夕闇に沈んでおり愛美の部屋は街灯からの光に明るく照らされている…門扉から見上げて愛美の部屋を知っていればもしかしたら兄に背後から貫かれ剥き出しの乳房を窓に押し当てて蕩けている顔を見られてしまうかもしれない。
「お兄ちゃ……やめ……っ、あ…っだめだめ……っだめなのまだいきそうだからっ、ここじゃだめ……っ」
エアコンは自動で点いている為に外気との気温差はあり、乳房と手に触れる窓ガラスはとても冷たい。兄の指や舌や歯で可愛がられている乳首が硬いガラスに押し当てられる少しいやらしい感覚と羞恥に喘ぐ愛美の腰を抱えて兄がぐちょぐちょと妹の牝肉を犯す。大きな傘だけは引き抜かず長く太い幹全体を使ってじっくりと牝肉を炙る抽挿に愛美の指がガラスを掻く音とぐちょぐちょと若い牡が若い牝を犯す粘液の撹拌音が部屋に籠る中、二度目のインターフォンの音が階下から届く。――出るつもりはないと二人とも判っている。こんな姿では出ようもないし、兄が出させてくれない事も。
お兄ちゃんお兄ちゃんと喘ぎながら妹の腰が背後の愛しい兄の動きに合わせて卑猥に船の様に漕ぐ。帰宅時はまだ夕方前だった為に雨戸を閉めていなかったがそろそろ雨戸を閉めないと近所に怪訝に思われるかもしれない。それより同級生に帰宅を促さないといけない筈なのに、今妹の頭を占めるのは兄との情交を只管味わう事だけだった…ずっと燻り続けている他の女性と兄が交際してしまう事への抵抗感が兄妹でセックスに溺れる事で満たされそうとしてしまう。仕方がないのである、愛美は兄とのセックス以上の快楽を知らない。苦労して自分を育ててくれた母の再婚の密やかな結婚式も、兄にみっちりと勉強を見て貰い難関校に合格した達成感も、兄の溺愛を超える事はない。喘ぐ妹の腰に手を添える必要がなくなったのが判り兄が背後から乳房へと手を回してゆっくりと下から掬い上げ、ゆさゆさと揺する。
「いやらしい胸だよな…愛美」
「お兄ちゃんがいつも揉むから……ぁ……っ」
小柄な身長に見合う普通のサイズだった乳房はこの五年で卑猥な量感のものに変わってしまっていた。友人にもエロい身体をしていると言われているが当然だろう。毎晩兄に愛されてたっぷりと惜しみなく愛撫と精を注がれ続けている身体は自分でも周囲との違和感を憶えてしまう…何かが違うのである。健康的な高校三年生であるつもりなのに気付くと周囲にいやらしい目で見られている、痴漢やナンパに遭う事は多いが嫌悪感しか覚えない、兄に育てられた身体は兄専用に開発されきっていた。それでもほんの少しだけ正常化の最後の機会かもしれないと思った同級生を、自分はどう考えていたのだろうか……?
「きもち…いいっ、おにいちゃん……っ、きもちいいぃ…すごい……いいっ、おにいちゃん…おにいちゃん……っきもちいい……っ!」
乳首を避けて裾野を掴みまるで筆の様に乳房を窓に擦り付ける兄に妹の唇の端から唾液が垂れる。家にはいやらしい記憶ばかりある。玄関も廊下も台所も今も何処もかもで兄と交わっており、普通の記憶もあるが兄との卑猥な行為に全てが繋がっている…いや両親の寝室だけは使っていないか。破かれた黒タイツには牡と牝の潤滑液がねっとりと絡み付き光沢のない繊維の上に粘液が広がり街路の光をぬらぬらと反射する。じゅぽじゅぽと音を立てて快楽を貪る動きは五年間繰り返された練れた動きであり、お互いの形も動きも熟知した貪り合いに牡と牝の身体が汗に濡れ喘ぎ声と僅かに荒れた息遣いが零れる。項や肩を兄が吸う音が何度も繰り返され、その度に愛美の身体がびくんびくんと跳ねた。
「ね……おにいちゃんに……あと……つけたい……」
とろんと蕩けながら腰を振り続ける愛美の声に兄は一度肉槍を引き抜き向き合う体勢へと変えて妹の両脚を掬い上げて貫く。甘くいやらしい声を上げてよがる妹の身体をゆっくりと揺さぶる兄の目が嬉し気に細められ、愛美は快楽にだらしなく喘ぎながら兄の首筋と鎖骨の辺りに何度も繰り返し吸い付く。
「噛んでもいいぞ?」
「……。おちんちんを?」
「馬鹿」
特に日焼けする様な事をしている訳でもないのに色白な自分よりも肌の色が濃い兄の首筋に何とか小さな薄紅の吸い痕を残してうっとりと微笑んだ愛美に、兄が唇を重ねてきた。当然拒む事などなく自らも兄の舌に舌を絡める妹の薄い腹部の奥でぐちゅんぐちゅんと牡肉が五年間愛でられ続けている牝肉を捏ね回す。んふっんふっと甘い吐息を漏らしながら揺さぶられる愛美の腕が兄の頭を掻き抱き、首にしがみつきカーテンを引いていない窓ガラスに背中を預けた状態で揺れ動く。照明を灯していない自室で街路に照らされながら愛しい兄に白い身体を絡み付かせて快楽を貪る愛美の膣が長大な肉槍をぐびぐびと締め付け、男と女の身体が緩やかに快楽を引き摺りだす。
「おにいちゃん……もっと…せいえき……ほしい……」
否定出来ない。愛美は兄に膣内射精をされるのが好きで堪らない。十分に判っている筈ではあるのだが兄が確実に自分の身体で満足した証である膣内射精は妹の身も心も完全に満たしてくれる。妊娠の可能性は否定出来ないし色々外的要素を考えれば憂鬱になるのだが、それでも兄との男と女としての最高潮の快楽は絶対に手放したくはなかった…他の男性とでも同じ様に貪れるのか?それはどこか不潔にすら思えてしまう自分は歪んでいるのだろう。
「俺じゃなくても?」
冗談めかして言っているつもりだろうが兄の声は何処か硬い。自分でも何故告白に即座にお断りしていなかったのかが判らない…こんなに絶対的な人がいるのに、何故、迷ってしまうのだろう。
「おにいちゃんのせいえきがいい……おにいちゃんのキスがすき、おにいちゃんのおちんちんしか…いらない」兄の首と頭にしがみつき愛美は自ら男の腰に腰を擦り付ける。剛毛にクリトリスが擦れてそれだけで達してしまいそうになる膣奥で兄の肉槍がびくんびくんと臍に向かって跳ね上がり牝肉を擦りたてる。貪り続けている結合部の辺りから牡と牝の濃密な性臭が籠り、乙女らしさよりも少し背伸びした女子大生らしさを感じられなくもない微妙な年頃を思わせる愛美の部屋に兄妹の乱れた息遣いと嬌声と一緒に激しさを増していく抽挿に淫蕩な熱気が撹拌されていく。懸命にしがみつく妹の膣奥に傘をごつごつと突き上げる兄に弛み切っただらしのない喘ぎ声が漏れ自ら牡の唇にむしゃぶりつく。五年前は接吻すら初々しかったけれど今はしがみつくのも足を腰に絡めるのも当然の様に出来てしまう。こんな爛れたセックスをしてしまう女子高生には可愛らしい恋愛は無理かもしれない。「おにいちゃん……すき……?」
ぷはぁとお互いの唾液を飲みあういやらしい接吻から名残惜しく唇を解いて問いかける愛美に兄が薄く笑う。
「当然だろう?」
「好きって言ってぇ……」
「甘えん坊だな愛美は」
何時だろうか。四度目の射精の後意識が飛んでしまった愛美は窓を開ける音に目を覚ます。
「……、手伝うー……」滅茶苦茶に貪られた全身の怠さは正直指一本動かすのも面倒な程に厳しいが戸締りだけでなく家事全般どちらかの負担にさせたくはない。ベッドの上で全裸で転がっている愛美の小声に気付かなかったのか、階下を見下ろしている兄の横顔は何処か楽し気で、それでいてとても酷薄な笑みを浮かべており妹は見慣れない顔に小首を傾げる。「お兄ちゃん……?」
兄はまだ全裸だった。日没後は周辺の家は雨戸を締めるのも早い為全裸を目撃される可能性は低いだろうが、冬場の夜風は冷たいだろう。均整の取れた身体を惜しみなく晒している…セックス直後とは判らないかもしれないが性的な何かをはっきりと感じてしまうのは妹の膣奥からだらだらと溢れている大量の精液のせいかもしれない。普段は少しぶっきらぼうではあっても近所の人当たりもよい、お陰様で兄妹二人暮らしであっても評判のいい兄らしくない凄みのある表情と裸体は、抱かれたばかりの身としては悩ましい程にいやらしい。まるで物語の魔王、悪役である。――四回以上妹に膣内射精しているのに、今も勃起もしている。兄の前腕とは言わないが愛美の前腕と長さは同格太さは圧勝の肉槍は、とても卑猥で見ているだけでうっとりとして恥ずかしくなる。
「ああ、愛美起きたか」
小さく囁きかけるのではなく妙にはっきりと言ってから兄は雨戸を締めた。少し離れた大通りからの車の排気音など細やかな街の音が遮断され、部屋の照明を灯した兄がベッドの上で身動き出来ずにいる妹の頬を軽く撫でた。窓の外を見ている時とは異なる上機嫌な笑みにきょとんとしてしまう妹に兄は楽し気に額に接吻する。
兄の笑みに妹の身体がどくんと高鳴る。たまに見る兄の笑みの後は、スイッチが入った様に執拗に犯される…多分今夜もそうなるのだろう。もう動くのも怠いのに求められるのは正直辛いのに、それなのに自分の身体を好きな様に犯す兄に陶酔してそして支配を悦んでしまう。この男の精液を一滴残らず自分に出して欲しい。自分だけに欲情して欲しい。恋をしているのか愛しているのか判らないけれど、手放したくない。
「お兄ちゃんは、私の事、好き?」
唐突な問いに兄は意外そうに瞬きをして、笑った。
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