眠っていた真奈美は不意に身体に湧いた強い刺激に目を覚ました。
「え…?何、誰!?」
咄嗟に自分の置かれた状況を理解出来ない真奈美の乳房に見知らぬ中年男がむしゃぶりついていた。身形を整えているとは言い難い白髪混じりの中年男が真奈美の剥き出しの乳房にまるで子供の様にむしゃぶりつき、乳輪を歯で掻いている。服は乱れ真奈美の巨乳を包むブラジャーはストラップごと片方引き摺り下ろされ、上着やシャツをはだけさせられている白い肌には何やら汚らわしい白濁液が大量に撒き散らされ青臭い…いや腐臭に近い息の詰まる強烈な臭いを発していた。
「へへへ…お嬢ちゃん、陥没乳首なんだね」
恐らくは眠っている真奈美の身体を時間をかけて弄んでいたであろう男が、恐慌状態になる真奈美に見せ付ける様にぷっくりと膨らんでいる乳輪の中心にある先端を僅かに覗かせている乳首を舌で突く。密かな自分のコンプレックスを見知らぬ中年に知られてしまい辱められる屈辱に真奈美の頬が赤く染まり、そしてじゅるじゅると下品な音を立てて乳輪全体を強く吸い付きその中央を歯で擦りたてる男に床の上でがくんと身が跳ねる。
陥没乳首のコンプレックスがある為大学に入っても男女の関係においては清い交際までしか認めていない娘の乳首が、中年男の慣れた舌や歯の動きに反応する。触るのも怖くて洗えはしても弄る事の出来なかった乳首が、疼く。官能小説で密かに読んでいた知識はあったが実際に乳首を噛まれるのはまるで電流を流される様に強烈で、そして嘗め回され衝かれるのは、甘かった。
「嫌、やめて。人を、人を呼びますよ!?」
懸命に制止しようとしながら、真奈美は思い出す。今日の図書館は午後休館で夕方に清掃業者が訪れるまで司書の手伝いをしている真奈美一人しかいない筈だった。――すると男は午前中の来館者で退出しそこねていたのだろうか。
昨夜は徹夜で読書をしていた結果蔵書管理をしていたがうたたねをしてしまった娘に悪戯をした、と言った所だろうか。
「あ……ぁ…っ、嫌、やめて下さい……っ」
夏場の涼を求める浮浪者か、いやそこまで不潔ではない様子を考えると仕事をから抜け出したサラリーマンの辺りだろうか?
「へへへ…お嬢ちゃんよくここで働いてるよな?皆におかしな事されてるのバレたら困るんじゃないかい?」
「いやぁ……っ!」
ちゅばっと音を立てて吸われる乳首が、痛い。いや、痛いのだろうか?熱い…熱くてずきずきする。乳首を弄ばれる刺激の強烈さに身体が溶けてしまいそうな感覚と、見知らぬ男にこのまま犯されてしまう恐怖に懸命に男の身体を押しのけようとするが、真奈美より一回りも二回りも大きな上に男の腕力と、そして淫らに脱がされている服が腕の自由を中途半端に奪い、逆らいきる事が出来ない。
「大人しく犯られといた方がいいぞ?『本日清掃のため午後休館』なんだから業者が来るんだろう?のんびり逆らってる時間がもったいないじゃないか」
乳首を捏ねながら脅迫する男に、嫌悪感と羞恥に睨みつけていた娘は、男の指の動きに、そして男の指の間で捏ねられている乳首に戸惑う。乳輪を、その周辺から弧を描く様に優しく揉みあげる動きはまるでくすぐられている様でいて、そして酷く甘くもどかしい。ぷっくりと膨らんでいる初々しい…まだ誰にも見せていない鴇色の乳輪を外周から柔らかに搾られ、真奈美の呼吸が詰まる。何をしているのだろうか。その続きを知りたい感覚に顔を背けようとする娘を、男が嘲笑う。
「よーく見ておけよ?陥没乳首のお出ましだ」
びくっと真奈美の身体が強張り、そして脅迫に屈した様に、好奇心に屈した様に、女の瞳がそこへ注がれる。
「いや……、やめて……」
本の山に背を預け、ストッキングに包まれた脚を男に割られている真奈美の瞳に、男が乳輪を捏ねる指と、その向こう側のぎちぎちと勃起している長大なモノが映る。もう何度射精しているのか、真奈美の脚や乳房にかかっている精液を考えれば二度は射精している筈なのだが、どろどろと体液を根元へと垂らしているモノは勢いよく天を仰ぎ、赤黒い幹もその先の傘も、真奈美の腕に近いグロテスクで年齢相応でないものであり、その非現実感に思わず直視してしまっていた娘は意識を逸らそうとして自分の乳首を見てしまう。
「ぁ……っ、いや…ぁ……っ…やめて……」
静かな図書館の一角に漂うのは誰の甘い声だろう。とてもいやらしい声が、籠もっている。
普段はまるで乳輪の中央の穴の様な場所に、小さなモノが見える。いつも隠れているのにそれは乳輪と同じ鴇色で、そして、とても過敏だった。ぷっくりと膨らんだ乳輪からそっと搾り出す動きに、身体中がずきずきと疼く。不快だった。
大切な図書館で劣情のまま真奈美の身体を弄ぶ男は不快だった。だが、未知の乳首の感覚に娘は動けなくなる。にやにやと嗤う男に先端を晒し始めている乳首の先端を舐められ、真奈美は悲鳴をあげて床の上で仰け反った。鋭い音を立てて強烈に吸われるだけで爪先まで電流を流される様な刺激が駆け抜け、ずきずきと疼く乳首が治まる間も与えずに男が歯を当てて擦る。
豊かな乳房に指を食い込ませ荒々しく揉む男に、真奈美は首を振りたくる。熱くて、切なくて、身体が自分のものではない様だった。男の歯型と吸い痕が幾つも執拗につけられた胸の頂からどろりと唾液の糸を垂らして男が口を離し、そして肉食獣に似た歯を見せる嗤い顔をしながら、唾液塗れの乳輪を指で摘む。
「ほおら」
絞り上げる動きを繰り返され、もどかしさに淫らな声を溢れさせる真奈美の目の前で、まるで男の刺激を求める様に、小指の先の大きさの乳首がぷるんと全て姿を現した。
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11『寂れた混浴の温泉に』
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