第一回SHIPSフリースタイルテストプレイ結果報告(前編)
9月26日の定例会にて「SHIPSフリースタイル第一回テストプレイ大会」が開催されました。今回その内容を報告するとともに、今後のSHIPSフリースタイルの方向性を考えていきたいと思います。
今回は、テストプレイヤー4人を「スターター&ブースター&拡張キットを各1個ずつ購入した客」と想定して、上記のセットからフリースタイルのデッキを構築するよう要請しました。そして、まず2組に分かれて第一回戦を実施し、勝ち組同士で優勝決定戦、負け組同士で3位(ブービー)決定戦を実施しました。尚1戦目と2戦目の間に「サイドボード」として用意した10枚とデッキのカードとを交換できるようにしました。
まずはテストプレイヤーの紹介とデッキの中身を見てみましょう。
1.シルフェ氏:フェニックスキャンペーンの初期メンバー。SLG・TRPG・MPGと一通りこなす。ルールの「穴」を突いてプレイするのが得意。テストプレイヤーの中ではバグを一番発見してくれる頼りになる(?)存在。SHIPSのテストプレイでは比較的安定したプレイぶりで、引き・出目・用兵等
そつなくこなしています。デッキ構築戦ではどんな戦いぶりをみせるか・・。
シルフェ氏のデッキリスト
<艦船カード(赤い船)>
「アルカディア号」(宇宙の無法者)
「戦艦ブリュンヒルト」(銀河帝国)
「戦艦パーティバル」(銀河帝国)
「超巨大戦艦」(白色彗星)
「機動戦艦ナデシコC」(ナデシコ)
「新型デスラー艦」(ガミラス)
計6枚
<艦船カード(量産艦)>
「標準戦艦スヴァール・サラン級」×1(マクロス)
「惑星強襲揚陸艦キルトラ・ケルエール級」×1(マクロス)
「ロス級巡察艦」×1(星界軍)
「カウ級巡察艦」×2(星界軍)
「地球防衛軍新戦艦」×2(防衛軍拡張)
「三段空母」×2(ガミラス)
「白色彗星帝国大戦艦」×1(白色彗星)
「大型戦闘艦」×2(ガミラス)
「帝国軍標準型戦艦」×4(銀河帝国)
計16枚
<艦載機カード>
「ドリルミサイル重爆撃機」×1(ガミラス)
「MA−05ビグロ」×1(ジオン拡張)
「ワルキューレ」×5(銀河帝国)
計7枚
<キャラクターカード>
「ナイトハルト・ミュラー」(銀河帝国)
「ミスマル・ユリカ」(ナデシコ)
「ランバ・ラル」(ジオン)
「アナベル・ガトー」(ジオン拡張)
「シーマ・ガラハウ」(ジオン拡張)
「アブリアル・ネイ=ドゥブレスク・パリューニュ子爵・ラフィール」(星界軍)
「エクリュア・ウェフ=トリュズ・ノール」(星界軍)
「リン・スューヌ=ロク・ハイダル・ジント」(星界軍)
「真田志郎」(防衛軍拡張)
「ラピス・ラズリ」(ナデシコ)
「ホシノ・ルリ(I)」(ナデシコ)
「ホシノ・ルリ(II)」(ナデシコ)
「ジム・ホーキング」(宇宙の無法者)
「アナライザー」(防衛軍拡張)
計 14枚
<要塞カード>
「白色彗星」(白色彗星)
「都市帝国ガトランティス」(白色彗星)
「新銀河帝国帝都フェザーン」(銀河帝国)
「デスラーズパレス」(ガミラス)
「オデッサ資源採掘基地」(ジオン)
「地球連邦軍本部ジャブロー」(連邦軍)
計 6枚
<拠点カード>
「資源採掘基地」×5、
「スペースコロニー群」×6
計 11枚
合計:60枚
サイドボード:用意せず。
<デッキ解説>
このデッキは「白色彗星」を使って敵艦隊及び要塞・本拠地を一気に潰してしまおうという意図で作られたデッキのようです。「白色彗星」の進撃をサポートするために防御力の高い艦船カードと、シルフェ氏お気に入り(?)の多数のハッカーキャラ(キャナル以外の全員)をデッキに入れています。ハッカーにて敵艦隊を大混乱に陥れ、耐久力の高い&防御効果の高い艦船で敵の攻撃を受け止める構えのようです・・。艦載機は「ドリルミサイル重爆撃機」以外はどうやら防空・迎撃任務専任のようです。重装備の艦船を大量に入れている割に拠点カードがやや少ない感じなので、拠点事故をおこしやすいという弱点を抱えていますが、物資が円滑に回ればかなり強いデッキになる印象です(事故らねばよいですが・・・)。
2.たあら氏:元々TRPGをメインに活動していたが、現在ではグループサークル「フェニックスサーガ」にてブラックなカードゲームを作りまくっています(汗)。マルチゲームは最初は目立たないようにプレイしつつ最後はきっちり勝ちにいくタイプ。SHIPSのテストプレイでは抜群にカードの引きがよく、出目も安定しています(故に強い)。
たあら氏のデッキリスト
<艦船カード(赤い船)>
「クィーンエメラルダス号(宇宙の無法者)
「新型デスラー艦」(ガミラス)
「新デスラー艦」(ガミラス)
「二連三段空母」(ガミラス)
「巡察艦スカーカウ」(星界軍)
計5枚
<艦船カード(量産艦)>
「ソーフ級戦列艦」×1(星界軍)
「星界軍戦列艦」×1(星界軍)
「星界軍カウ級巡察艦」×2(星界軍)
「地球防衛軍巡洋艦」×2(防衛軍)
「地球防衛軍パトロール艦」×3(防衛軍)
計9枚
<艦載機カード>
「ドリルミサイル重爆撃機」(ガミラス)
「ノイエ・ジール」(ジオン拡張)
「GP−02Aサイサリス」(ジオン拡張)
「ジオング」(ジオン)
「MS−06Sシャア専用ザク」(ジオン)
「MS−06FザクU」×2(ジオン)
「VF−1Aバルキリー」×2(マクロス)
計9枚
<キャラクターカード>
「キャプテンハーロック」(宇宙の無法者)
「リン・ミンメイ」(マクロス)
「オスカー・フォン・ロイエンタール」(銀河帝国)
「ミスマル・ユリカ」(ナデシコ)
「テレサ(TV版)」(防衛軍拡張)
「森雪」(防衛軍)
「斉藤始」(防衛軍)
「アムロ・レイ」(連邦軍)
「ミライ・ヤシマ」(連邦軍)
「シャア・アズナブル」(ジオン)
「シャリア・ブル」(ジオン拡張)
「アナベル・ガトー」(ジオン拡張)
計12枚
<特殊兵器カード>
「拡散波動砲」×4(防衛軍)
「ソーラーシステム」(連邦軍)
計5枚
<アシストカード>
「指向性ゼッフル粒子」×2(銀河帝国)
計2枚
<キャンペーンカード>
「作戦名は神々の黄昏(ラグナロック)」(銀河帝国)
計1枚
<アシストカード>
「ミノフスキー粒子、最大散布!」(連邦軍) ×1
「ミノフスキー粒子、戦闘濃度へ散布!」(連邦軍) ×1
計2枚
<要塞カード>
「アプティック門」(星界軍)
「スファグノーフ門」(星界軍)
「ロブナス門」(星界軍)
「タイタン基地」(防衛軍)
計4枚
<拠点カード>
「資源採掘基地」×6
「スペースコロニー群」×5
計11枚
<サイドボード>
「ガーベラ・テトラ」(ジオン拡張)
「RX−78−3G3ガンダム」(連邦軍)
「ヴァル・ヴァロ」(ジオン拡張)
「ビグロ」×2(ジオン拡張)
「ランバ・ラル」(ジオン)
「マクシミリアン・ジーナス」(マクロス)
「ミリア・ファリーナ・ジーナス」(マクロス)
「ミノフスキー粒子、戦闘濃度へ散布!」 ×2
計10枚
*2戦目は「ラグナロック作戦」とサイドボードの「ヴァル・ヴァロ」を入れ替え。
<デッキ解説>
このデッキは典型的な「艦載機デッキ」のようです。「ノイエ・ジール」や「ジオング」「GP−02A」といった重MS/MAと「瞬間物質移送機」のコンボにて一挙に敵を粉砕しようという狙いのようです。「MS−06F」と「VF−1A」をそれぞれ核装備・反応弾装備にて攻撃する意図もよくわかります・・。加えて「ミノフスキー粒子」を散布して続く艦載機攻撃にも波状攻撃を加えようとしたようです(ただ「ミノフスキー粒子」の枚数は2枚しか入れていないようなので最終決戦用装備のようです)。「赤い船」の大半を瞬間物質移送機搭載艦に当てた為、艦隊戦時の火力を補強する為に「拡散波動砲」+その安価な搭載艦を入れています。これは艦載機デッキが揃うのに時間がかかる際の予防策にも見えます。あと、要塞として「〜門」を大量に入れています。これは資源&燃料増加用(各門は資・燃各々1増加)という効果と「異空間対応」でない艦船&艦載機の命中−1、艦載機の回避−1という「防御効果」も狙っているようです。それから「リン・ミンメイ」を入れて持ち歌の「私の彼はパイロット」で艦載機Pの能力上昇専用に使うつもりですね・・。やや拠点カードが少ない感じですが、色々なケースを想定して手堅く構築されたデッキという印象を受けました。
3.ITAKO2氏:グループサークル「オペレーションミラージュ」にて空戦カードゲームシリーズを作っています。昔はかなりSLGをやっていたようですが、最近はほとんどプレイしていないようです。マルチゲームは可もなし不可もなしという感じで極端に強い弱いという印象はありません。SHIPSのテストプレイではカードの引きは普通、出目はかなりバラツキがある印象。カードの細かい使用方法等でミスをするケースが多々あり、優勢でありながら勝機を逃すケースもよくあります。今回のプレイで細かいミスがでなければよいのですが・・・。
ITAKO2氏のデッキリスト
<艦艇カード(赤い船)>
「戦艦ブリュンヒルト」(銀河帝国)
「戦艦ケーニヒスティーゲル」(銀河帝国)
「宇宙戦艦ヤマト」(防衛軍)
「海賊船アルカディア号」(宇宙の無法者)
「マクロス(強攻型)」(マクロス)
「マクロス(艦艇型)」(マクロス)
「機動戦艦ナデシコA」(ナデシコ)
「機動戦艦ナデシコA(Yユニット装備型)」(ナデシコ)
計8枚
<艦艇カード(量産艦)>
「帝国軍標準戦艦」×3(銀河帝国)
「地球防衛軍主力戦艦」×3(銀河帝国)
「大型戦闘艦」×1(ガミラス)
「白色彗星帝国大戦艦」×1(白色彗星)
「ゴーランドミサイル艦」×2(白色彗星)
「カウ級巡察艦」×2(星界軍)
「ヘージュ級護衛艦」×2(星界軍)
計14枚
<艦載機カード>
「MS−14Aゲルググ」×1(ジオン)
「VF−1Jバルキリー(マックス専用機)」(マクロス)
「VF−1Jバルキリー(ミリア専用機)」(マクロス)
計3枚
<キャラクターカード>
「ナイトハルト・ミュラー」(銀河帝国)
「オスカー・フォン・ロイエンタール」(銀河帝国)
「フリッツ・ヨーゼフ・ビッテンフェルト」(銀河帝国)
「ミスマル・ユリカ」(ナデシコ)
「ランバ・ラル」(ジオン)
「ミライ・ヤシマ」(連邦軍)
「キャプテンハーロック」(宇宙の無法者)
「マクシミリアン・ジーナス」(マクロス)
「ミリア・ファリーナ・ジーナス」(マクロス)
計9枚
<アシストカード>
「ミノフスキー粒子、戦闘濃度に散布!」×2(ジオン)
「指向性ゼッフル粒子」×2(銀河帝国)
「こんな事もあろうかと・・・」(ナデシコ)
「全艦砲雷撃戦用意!」(防衛軍)
計6枚
<特殊兵器カード>
「拡散波動砲」×3(防衛軍)
「波動砲」(防衛軍)
「相転移砲」(防衛軍)
「波動カートリッジ弾」(防衛軍拡張)
「ディストーションブロック」(ナデシコ)
計7枚
<要塞カード>
「白色彗星」(白色彗星)
<拠点カード>
「スペースコロニー群」×6
「資源採掘基地」×6
計12枚
計60枚
<サイドボード>
「強襲揚陸艦ホワイトベース」(連邦軍)
「マゼラン後期型」(連邦軍)
「ロス級巡察艦」(星界軍)
「地球防衛軍新戦艦」(防衛軍拡張)
「コーヴ級襲撃艦」(星界軍)
「沖田十三」(防衛軍)
「真田志郎」(防衛軍)
「エメラルダス」(宇宙の無法者)
「わな」(銀河帝国)
「アステロイドベルトリング」(防衛軍拡張)
計10枚
インターバル時に2枚を交換
波動カートリッジ → 真田
ゴーランドミサイル艦 → コーヴ級襲撃艦
<デッキ解説>
このデッキも「白色彗星」を使って敵本国まで踏み潰す事を主眼としたデッキのようです。赤い船は各陣営の旗艦クラスの船を集めていてかなり強力です。量産艦もカウ級巡察艦をはじめ各陣営の主力戦艦クラスを集めています。一方、艦載機はわずか3機しか入っておらず完全に「大艦巨砲主義」なデッキですね。もし「艦載機デッキ」と対戦した場合は、護衛の艦載機の数的不足によりかなりの苦戦を強いられそうです・・・。それから要塞カードが白色彗星オンリーなので、序盤〜中盤に敵艦隊の侵攻を受けた場合、艦隊編成に時間がかかる大型艦中心のデッキのためあっさりサドンデス負けを喫する要因になりかねません。特殊兵器カードとアシストカードの枚数がかなり入っている為、中盤までに手札圧迫の要因にならねばよいのですが・・・。
4.鷹綱准輝氏:フェニックスキャンペーンの専任イラストレーターで、最年少のメンバーです(それでも30代前半・・)。若い頃はTRPGをやっていたそうですが、最近はTRPGからは完全に足を洗っているそうです。SHIPSのテストプレイでは性格がやや直情的なので攻勢に出ている時は勢いがあり強いのですが、いったん守勢に回るととたんに脆さが出てあっさりと負けてしまうケースがよく見られます(まあ「フェニックスキャンペーンのビッテンフェルト」といった感じですかね・・)。今回はデッキセットを手渡すタイミングが他のメンバーより遅かった為、デッキ構築時間があまりなくややハンデがあるのですが・・結果はどうだったでしょうか?
鷹綱准輝氏のデッキリスト
<艦船カード(赤い船)>
「アルカディア号」(宇宙の無法者)
「クィーンエメラルダス号」(宇宙の無法者)
「ヤマト」(防衛軍)
「マクロス艦艇型」(マクロス)
「ソードブレイカー」(宇宙の無法者)
計5枚
<艦船カード(量産艦)>
「ソーフ級重戦列艦」×1(星界軍)
「マクロスキャノン級戦艦(艦船型)×2(マクロス)
「星界軍戦列艦」×2(星界軍)
「カウ級巡察艦」×2(星界軍)
「惑星強襲揚陸艦キルトラ・ケルエール」×2(マクロス)
計9枚
<キャラクターカード>
「斉藤始」(防衛軍)
「ミスマル・ユリカ」(ナデシコ)
「リー・メイフォン」(宇宙の無法者)
「ナイトハルト・ミュラー」(銀河帝国)
「エイシャ・クランクラン」(宇宙の無法者)
「テレサ(TV)」(防衛軍拡張)
「トライフ」(星界軍)
「ミライ・ヤシマ」(連邦軍)
「レクシュ」(星界軍)
「ハーロック」(宇宙の無法者)
「グローバル」(マクロス)
「デラーズ」(ジオン拡張)
「ゴート・ホーリー」(ナデシコ)
「真田志郎」(防衛軍拡張)
「森雪」(防衛軍)
「キャナル」(宇宙の無法者)
「ミリィ」(宇宙の無法者)
「ドズル」(ジオン)
「シーマ・ガラハウ」(ジオン拡張)
「ビッテンフェルト」(銀河帝国)
「エメラルダス」(宇宙の無法者)
「ブライト・ノア」(連邦軍)
「沖田十三」(防衛軍)
計23枚
<アシストカード>
「波動砲」(防衛軍)
「全艦砲雷撃戦用意!」(防衛軍)
計2枚
<要塞カード>
「ジャブロー」(連邦軍)
「デスラーズパレス」(ガミラス)
計2枚
<拠点カード>
「資源採掘基地」×10
「スペースコロニー群」×10
計20枚
<サイドボード>
用意せず
<デッキ解説>
う〜ん、デッキ枚数がいきなり61枚ですね・・・いきなりレギュレーション違反で失格です!といいたい所ですが、この記事の執筆時点で既に対戦は終了しており、プレイ開始前に私も特に枚数チェックをしていないのでまあ良しとしましょう(汗)。デッキリストを見る限り、防御力の高い大型艦中心で、白兵戦能力の高いキャラを中心とした「白兵突撃デッキ」である事がよくわかります。それから拠点カードが20枚と、デッキの約1/3を拠点カードにして拠点事故率を減らし、大型艦中心ながら「高速デッキ」ライクな構成になっています。ただキャラ中心のデッキの為歌カードで攪乱されるとかなり厳しい状況になりかねないのと、メカニックが真田志郎一人しかいないためハッカー対策もやや不十分、艦載機を1機も入れていない為艦載機デッキに遭遇した場合の不利も否めず、キャラカードや拠点カードが多い為、山札の減りが非常に早い、といった弱点を抱えています。艦船カードが14枚しか入っていないのもやや気になります・・・。別の意味での拠点事故(拠点カードばかりで艦船カードが回ってこない)をおこさねばよいのですが・・・。
各デッキの紹介をした所で紙面が尽きました。では実際のテストプレイの経過と結果は近日掲載予定の「後編」にてお楽しみください。