高分子化学1(H.11)


1. 以下の小問に答えよ。

  1. ナイロン-1、ナイロン-3、ナイロン-6、ナイロン-6,6の原料モノマーの構造式を記せ。
  2. 1級アミンを開始剤としたアラニンN-カルボキシ-α-アミノ酸無水物の重合スキームを記せ。
  3. 耐熱性高分子ケプラーの構造を記せ。
  4. ZieglerとSzwarcの功績を示すキーワードを各一つずつ記せ。
  5. パール重合について説明せよ。
  6. 高分子の三次構造について例を挙げて説明せよ。

2. それぞれ0.1モルのエチレングリコールとエチレンジイソシアネートを混合し、重付加反応を行った。

  1. 生成ポリマーの構造を記せ。
  2. 所定時間後、重合系内の全イソシアネート基(-N=C=O)を定量したところ、0.00002モルであった。生成ポリマーの重合度を記せ。
  3. このタイプの重合反応では、生成ポリマーの分子量は本質的に揃わない。その理由を一つ記せ。

3. スチレンは、アニオン重合、ラジカル重合、カチオン重合のいずれの方法でも重合するが、すべてにおいてhead-to-tail結合が優先的に生成する。その理由を記せ。

4. アクリル酸メチルと酢酸ビニルは構造異性体の関係にある。

  1. 成長ラジカルの反応性が高いのはいずれか?
  2. その理由を記せ。

5. モノマーaとbをラジカル共重合させ、モノマー反応性比ra = 1.25, rb = 1.56 を得た。同一条件下、モノマーaとcのラジカル共重合を行い、ra = 0.25, rb = 0.78 を得た。aの成長ポリマーの末端ラジカルに対して、bはcの何倍反応しやすいか?

6. Q-eスキームにおけるQ,e値はモノマーのどのような特徴(性質)を反映した値か?それぞれ10字程度で記せ。

7. スチレンと無水マレイン酸のラジカル共重合では、交互共重合体が生成しやすい。その理由を記せ。

8. 0.0001モルのナトリウムナフタレンを開始剤とし、1.0モルのスチレンをアニオンリビング重合させた。モノマー消費率78%で重合を停止した場合、生成ポリマーの数平均分子量(予想値)を記せ。