1999.7.13
平成11年度 物理化学2 試験問題
(前半の問題と後半の問題は別々の解答用紙に解答すること)
(前半:越担当)
1.振動の波数がωである調和振動子の温度Tにおける分配関数、内部エネルギー、定積比熱を求めよ。ただし、プランク定数をh、ボルツマン定数をkとする。
また、高温における分配関数の近似式を求めよ。
2.CO2は直線形の分子であるが、その基準振動数は1388(1)、667(2)、2349(1)[1/cm]である、括弧()内は縮重度である。T=1000KにおけるCO2の振動の分配関数をもとめよ。(ヒント:hc/k=1.44)
3.非局在系の分配関数と局在系の分配関数の違いを説明せよ。
4.マイクロカノニカル集合とカノニカル集合の違いを説明せよ。
(後半:堀江担当)
1.金属カリウムの結晶は、体心立方構造(立方I)を持つ。カリウム原子の原子散乱因子をfとして、金属カリウムの単位胞に対する構造因子を計算し、この結晶格子の回折図形における反射強度の統計的な消滅に関する規則を求めよ。
2.(a)二つの双極子μ1とμ2が、右図に示すような双極子の向きは平行である並び方をしていて角度θは固定されている時のポテンシャルエネルギーVをあらわす式を求めよ。ただし、真空中での誘電率をε0、2つの双極子の重心間の距離をrとする。
(b)(a)の双極子が液体状態で自由回転し、ボルツマン分布に従うときの、相互作用の平均ポテンシャルエネルギー<V>を求めよ。
ほーむへ