散る散る落ちる舞い落ちる
散る
散る落ちる舞い落ちる
散る散る
落ちる舞い落ちる
散る散る落ちる
舞い落ちる

はらはらはらはら
はらはらと散る舞い落ちる

想い

募る想いが降り積る


早朝の、冴えた空気に目を醒した。
抱くように伸された腕を避けて、傍らの金糸を覘く。
閃く紫電は、今は瞼に隠されて見えない。

あの夜、その紫電が揺らぐのを見てしまった。

ひどく不安定な琴線は、些細な爪弾きでも切れてしまいそうで。
伸された腕を拒めなかった。

はらはらはらはら
はらはらと散る散り積もる

ふいに、力強く背を引き寄せられた。
瞼は閉じられていただけで、眠ってはいなかったのか。
薄く開いた瞼から、閃く紫電が見える。
「まだ、早い。」
さらに引き寄せて、再び瞼を閉じた。
言外に含まれた意を酌んで動けなくなる。
その繰り返しが、今までの関係を継続させている。
共に、心は他にあるというのに。

「‥‥滑稽だな。」
隠された紫電もまた、言外の意を汲み取って、唇だけ、笑みの形に歪ませた。


はらはらと散り積もる想いは、褥の上に降り積り
埋もれた真意は、彼の人の腕を待っている。




アトガキ。みたいなの。

分かりにくく邪×龍です。
頭の中では公演後からずっと展開していたのですが、あたため過ぎで腐ったみたいです。苦。
こんな感じの短文で今後も展開していく予定。‥‥予定。
まだまだ続く予定です。‥‥予定。


散る、花の散る。弐

2003.5.30
モドル