三味線の皮って?
猫皮
猫皮は腹の方の皮をしようするため、八つの乳が並ぶがこれを
上下2分して2枚とる。張り上がったときに四つの乳孔が模様
のように出るのが特徴。両面に猫皮を張る時は良いと言われ、
上物である。猫皮は薄いのでデリケートな音色が出せるが、成
猫はひっかき傷も多く、良い皮の得るには少々高価につく。
犬皮
犬皮は猫皮にくらべ、少し厚手で、稽古用に張ったり、あるいは
裏面だけ利用したりもする。犬皮は猫皮とは逆に背の方の皮を使
用し、1頭で3挺分6枚とれる。やはり首に近い上皮のほうがよ
く、次いで中皮、そして尾に近い下皮の順になる。丈夫で、猫皮
より長持ちする。
合皮
最近では、合成皮革の皮も出まわっている。
皮張り
水又は湯でこねた寒梅粉等(接着剤)を胴の淵に塗り、その上に水分を含ま
せて柔らかくした皮を置きます。木栓と呼ばれる洗濯バサミのようなもので
胴の周りを挟み込み、胴の下の張り台に張り綱で締め上げて固定します。木
栓にクサビを打ちながら張り具合を調整し(この調整の仕方によって、音の
60%は決まるといわれている。)、数時間乾かした後、淵を整えて出来上
がり。裏側も同様に行います。