LAZENCA |
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「SoulFrame LAZENCA(ラジェンカ)」
韓国オリジナルのロボットアニメといえば、「テコンV」などマジンガーシリーズのニオイのするスーパーロボット路線を思い浮かべがちだが、'98年に登場したこの「ラジェンカ」はそれらの鈍重なデザインからかけ離れた、スマートかつ鋭角なデザインが特徴的だ。
アニメ自体のクオリティーも高く、画風はアメリカTVアニメのバタクサさがほんのり香りながらも、日本人好みのキャラクターデザインという独特な物、ストーリー背景もファンタジー風のキャラクター、荒廃した未来世界と、王道を行っていて好感度が持てる。
主人公が熱血漢ではなく謎めいた影のあるタイプ、主役ロボ「カイロン」や主人公側ロボが存在を臭わせつつも全13話中6話まで登場しない(サブロボの「ルタ」「ミルシン」は7話から登場)、主題歌や挿入歌を人気ロックバンドが担当するなど、いわゆるチビッコ向け作品というより、マニア層を意識した作りになっている点も興味深い。
メカデザインは、「エルガイム」や「ダンバイン」時代の「スーパーロボット」→「リアルロボット」という中間時代を彷彿させながら、「エヴァンゲリオンを意識した」という感じだろうか?
この作品以降、韓国ロボットヒーローの指向が細身で曲面を多用したデザインに移りつつあり、まさにターニングポイントとなった作品といえよう。
「ストーリー」
17000年前、地球は「カルワン」と呼ばれる種族に支配されていた。
しかし、月の植民地の住人達がカルワンの支配に抵抗し戦いを起こす。
戦争は神秘の力を持った人形巨大兵器「ラジェンカ」同士の戦いとなり、地球は滅びを迎えた。
西暦2116年、核戦争後すべての植物が失われ中世風の国家と進んだ科学が同居する世界、中央アジア「統治国家セトス」と古代の精神生命体「アトゥマン」との戦争が行われていた。
その最中セトスのモノスタン将軍は女王を拉致し王権略奪を企むが、女王の娘「リア」は女王の信頼する科学者の手で脱出する。
リアは逃走中、謎の少年「アティン」と出会う。
モノスタンはアトゥマンに取り入ろうとするが、精神をアトゥマンに融合されてしまう。
アトゥマンと融合を果たしたモノスタンは同じくアトゥマンと融合した軍勢を率い人類に総攻撃を開始する。
かつてアトゥマンを滅ぼした古代の騎士の血を引くという、自らの出自を知ったアティンは3万年前の遺跡から発掘された古代のロボット“カイロン”に乗り込み、またセトス王国の王女リアの呼び出す2体の可変ロボ“ルタ”“ミルシン”と力を合わせて人類を救うために戦う。
一方アトゥマンも古代ロボを操るカルワンの騎士「ルドゥラ」を復活させ、古代の戦いの再現となる巨大ロボット同士の戦いになった。
「玩具」 韓国の大手玩具メーカー「ソノコントイ」から主役ロボ3体のDX玩具(約40cm)の他、カイロンのスタンダード版、ソフビフィギュアなどが発売されている。 |
「カイロン」
3体のなかでは唯一変形しないが、関節やアーマーパーツ等細部が稼動する。
ライフルと鎗を合体させる事が可能
STD(スタンダード)版との比較
DX版と比べ可動部分が少なく、太めのイメージ、
パッケージはそのまま縮小したデザインになっている。
「ミルシン」
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双頭の猛禽(ドラゴン?)に変形可能 ウイングを広げたサイズは50cmにもなる 付属の弓矢は猛禽モードでは尾羽に収納可能 |
「ルタ」
獅子風の獣に変形可能 ビースト形態の腰部分をロボット時のシールドとして使用する。 手持ち武器の鎗(?)はビースト形態の角と同じデザインだが別物で、互換性はない。 |
「その他」
「ラジェンカウォッチ」 カーレンジャーのアクセルチェンジャーに似たデザインで、なりきりアイテム風だが、本編には登場しない。 |