1997年 9月 5日
HARIが架空戦記としては高い評価をしている「修羅の波涛」が、ついに完結した。
真珠湾攻撃に失敗・4空母を失ったおかげで「適材適所」を実現できた帝国海軍、正史での日本の誤りをおかした米国。
残った空母飛龍・瑞鶴の活躍によって米国との講和に動き出した架空の世界で、第二次世界大戦における帝国海軍最後の戦いが最終巻では描かれている。
そして、最後の敵こそ武蔵を主力とした帝国海軍。
最後の敵は、帝国海軍だった。
(某TVアニメ劇場版風ですな。(^^; )
第一巻冒頭でわずかに触れられた大和対武蔵の壮絶な戦いが、最終巻では描かれている。
もちろん、詳細は触れないが。(^^;
ちなみに、この作品の場合は「大和対武蔵」になった経緯が他の架空戦記に比べて無理なく描かれている。
少なくても、ドイツに拿捕された武蔵が大和と戦う(?)某架空戦記とは比べ物にならない。
興味がある方は、一読をお勧めする。
「修羅の波涛」も外伝が出版されるそうなのだが、その後に控えるのは・・・そう、その後に出る作品が期待大なのだ。
もし、日本が米国と同じレベルの最新技術をもって戦えば・・・。(^^;
「鋼鉄のメロス」(八八艦隊物語外伝)ばりの陸戦も出てくる事だろう。
期待大である。
「鋼鉄のメロス」が出たので、横山氏のもう一つの架空戦記「八八艦隊物語」も触れてみよう。
「修羅の波涛」が空母機動部隊による戦いなら、「八八艦隊物語」は(IJNが開戦前に夢見た)戦艦同士の砲撃戦による戦いを描いている。
また、外伝も面白いので、興味のある方は本伝同様に一読されるとよいだろう。
その内容は・・・、
敗戦により米国に接収された未完成戦艦「信濃」のその後。(鋼鉄のキメラ)
軍事提携によって日本でライセンス生産されたドイツ・四号戦車が満州で見せた最後の活躍。(鋼鉄のメロス)
「航空機では作戦行動中の戦艦は沈められない」とされた世界での九九式艦爆の運命。(鋼鉄のガルーダ)
いかがだろうか?
あとは、個人的に「八八艦隊物語」での潜水艦戦(主人公は板倉艦長だったりして)が読みたいなぁ。
(タイトルは、「鋼鉄のドルフィン」かな。(^^; )
そういえば、HARIが好きなもう一つの架空戦記「レッドサン・ブラッククロス」、最近新刊がでていないなぁ。