1997年 6月30日

スランプの予感

「にこ」っと笑った所を「パチ」っと撮る。
HARIのポートレート、この「にこパチ」写真が多い。

最近、ポーズを変えただけの「にこパチ」写真を量産している事に気がついてしまった。
おまけに、ポーズも固定されてきている。

気がつかなければ、それなりに幸せだったかもしれないが、気がついたら気になりだして仕方が無い。
せめてもの救いは、他人に指摘される前に自分で気づいた事ぐらいだろう。
(いや、だれも言わなかっただけかも・・・。)
好みの女の子が微笑んでくれている写真を嫌う男は少ない。
しかしそれは、「女の子の写真」ではあっても「ポートレート」とは呼べない写真群かもしれない。
HARIは、どちらかと言えば「美しい」と思われるポートレートより、「この娘、かわいいな」と思われるポートレートの方が好きだし、そんな写真を撮りたいと思っている。
だが、それだけでは進歩がない。

微笑んでいなくても魅力ある表情が撮れなければ先は無いだろう。
モデルさんから、魅力ある表情を引き出せなければ駄目なんじゃないだろうか。

だが・・・、なかなか「これ」といった表情が思い付かない。
もちろん、HARIは他にも「撮れない」構図・ライティングが多数存在する。
だが、モデルさんの表情を生かせなければ構図・ライティングも何もない。

これは、致命的だ。
この文章を書いていて、本当に憂鬱になってきた。
もしかしたら、これが「スランプ」の始まりなのだろうか?。


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