1997年 6月30日

NikonF5第二次・第三次公試報告

旧称日本光学株式会社にて進水したF5 xxxxxxx号機(検閲により、機種固有番号抹消)は、2ヶ月に及ぶ公試を終え、5月下旬より艦隊に編入され、現在は主力機として実戦参加している。

これは、第二次・第三次公試記録を抜粋したものである。

第二次・第三次公試 操作機能確認


1.重量について

数度に渡る撮影に参加したが、撮影中に「重い」と感じた事は無かった。
これは、実重量が必ずしも体感重量と一致しないことを現していると言える。
ただし、首からぶら下げた場合は、現時点で装着している幅太ストラップであっても非常に重さを感じる。
また、この幅太ストラップは縦位置での撮影時には、邪魔になることこの上ない。
現在、交換を行うべきか検討が開始された。


2.AF合致精度・速度

ファインダー内で確認する限り、ストレスを感じる事もなく、非常に良好である。
ただし、公試期間中には、マニュアルによるピント合わせを行っていた為、評価はできない。
動体撮影時のAF追従性能および合致性能については、残念ながら評価を行っていない。


3.撮影操作

メイン及びサブのコマンドダイヤルの操作には、多少力を必要とする。
この為、スポット測光時には、ダイヤル操作によるカメラのぶれが発生し、測光点が固定できない現象が報告されている。
(撮影者の癖の為か、左回転時は顕著である。)
フォーカスエリア・セレクターについては、運用上、常に中央でロックしている。
これは、ファインダーを覗いている際に顔の一部がフォーカスエリア・セレクターに接触し、その結果フォーカスエリアが移動してしまうケースを防止する為である。


4.パソコン接続ソフトについて

F5カタログに掲載されていながら、長くその姿を現さなかったF5・パソコンリンクソフトが発売された。
その機能であるが、残念な事であるが現在のバージョンにおいては完成されたとは言い難い。
本ソフトは、大きく分けてF5機能設定用ソフトと撮影データ処理用ソフトの二つに分類されている。
だが、本ソフトでしか使用できない機能で実用的な物
は、僅かなF5カスタム・セッティング項目と撮影データの記録・編集・表示機能のみであり、価格に比べると割高感を感じ得ない。
(実用価値は低いが、非常にマニア向けの機能もあるが。)
とはいえ、F5に記録された撮影データを有効に利用する為には必須のソフトである。
逆に言えば、その価格が「F5撮影データの有効利用」とゆう目的を考えたときに高いか安いかで購入を判断せざるおえない。
(HARIの様に、高いが買わざるおえないパターンもあるが。)
なお、この様な特殊な製品(特に、ケーブル)は品切れになった場合に再発売まで時間がかかる場合がある事も考慮する必要がある。


5.その他

フィルム装着については、多少のこつを必要としており、容易に装着できない。
特に、急いでフィルムを交換する際は、手間取る事が多かった。
本件については、なれが必要である。
また、問題視されていたバッテリーの持ちであるが、HARIの撮影方法では大きな問題にならない事が判明した。。
ただし、AF未使用、かつマニュアルでの撮影が大半を占めている為に、必ずしも問題ないとは断言できない。
引き続き調査が必要である。


以上


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