1997年 4月13日

STAR TREK

日本の艦名に由来をもつスターシップについて

スタートレック・シリーズに登場する、日本の艦名に由来を持ったスターシップは非常にわずかである。
ここでは、HARIが把握しているそのスターシップたちを紹介しよう。


NCC-1710 U.S.S KONGO (金剛)

一番最初に登場したのは、初代ENTERPRISEことNCC-1701 U.S.S ENTERPRISEの同型艦、U.S.S KONGOである。
ただし、この艦名はTV作品中では一度も登場しておらず、最初のスタートレックTVシリーズ(TOS)関連でオフィシャル的な存在である書籍「STAR FLEET TECHNICAL MANUAL」とNCC-1701 U.S.S ENTERPRISEの模型に添付されていた同型艦デカールに登場しているだけである。
初代ENTERPRISEの同型艦は当初14艦であった。
だが、その性能の良さと損失艦の多さからか後に量産された事が「スターフリート・テクニカルマニュアル」から伺える。
ちなみに、U.S.S KONGOは最初の14艦のうちの1艦である。
しかし、最初に登場した日本の艦名に由来を持つ船が金剛なのは興味深い。
第二次世界大戦で活躍した高速戦艦「金剛」がモデルである事は間違いないからだ。
(当時はJSDFイージス艦「こんごう」は就役していなかった。)
何故、YAMATOやMUSASIではなく、KONGOなのか?
日本において第二次世界大戦の日本戦艦といえば「大和・武蔵」であるが、海外では「金剛級」の方が評価が高いらしい。
実際に金剛級は、日本の戦艦群の中でもっとも実戦で使われた戦艦(実質は巡洋戦艦)なのだ。
そして、金剛は日本製ではなく日本がイギリスに注文して作らせた艦だと言うことも理由の一つなのかもしれない。


NCC-71807 U.S.S YAMATO (大和)

日本の艦名に由来を持った艦として初めて作中に登場となる艦が、NCC-1701D U.S.S ENTERPRISEと同じギャラクシー級のNCC-71807 U.S.S YAMATOである。
その登場はネクスト・ジェネレーション第28話「闇の住人」と第37話「埋もれた文明」の2話だ。
ところでこのU.S.S YAMATO、第27話では「NCC-1305E U.S.S YAMATO」になっている。
HARIとしては、NCC-1305EをU.S.S YAMATOのIDとしたいところだが、(エンタープイライズ同様、栄光に満ち溢れた艦名であり、過去にも「YAMATO」の名を持った艦が存在していた事が分かるし)、NCC-71807が公式なIDとなっている文献が多いのが残念である。

このU.S.S YAMATO、第37話「埋もれた文明」でU.S.S ENTERPRISEの目前であっさりと自沈(?)してしまった・・・。
さて、U.S.S YAMATOは第28話「闇の住人」でいくつかの事実を教えてくれた。

1.ライカー副長は、以前 U.S.SYAMATOに乗り組んでいた。

ライカー副長みずからの発言である。

2.NCC-1701D U.S.S ENTERPRISEは、U.S.S YAMATOより後に進宙している。

ライカー副長がU.S.S ENTERPRISE乗艦直前に乗り組んでいた艦はU.S.S HOODであり、U.S.S YAMATOではない。
だが、ネクストジェネレーション第1話にて、円盤部と船体部のドッキングを手動でこなした事を考えれば、そんなに昔に乗り組んでいたのでもなさそうだ。
(少なくても、上級士官として勤務していなければ、そんな技は身につけられまい。)
数年の差なのだろうが、U.S.S YAMATOが先に進宙しているのだ。

3.ギャラクシー級は、同型艦といえども全て同じではない。

YAMATO調査隊にライカー副長が志願した際の理由が「以前、YAMATOに乗り組んでいて艦内に詳しい」からだった。
U.S.S ENTERPRISEと同型艦でありながら、この様な発言が出る事は、艦内が異なっている事が考えられる。
(センサーで無人な事が判明しているので、「クルーを知っている」が理由だとは思えない。)
ギャラクシー級ほどの大型艦となれば僅かな数しか配備されていないだろうし、建造には時間も予算も多くかかっている事は間違いない。
したがって、基本設計こそ同じだが同型艦といえども建造時期によって艦内が異なっている事は十分考えられる。


NCC-62158 U.S.S AKAGI(赤城)

第101話「クリンゴン帝国の危機 後編」で名前だけ登場しているRigel級スターシップ。
由来はミッドウェーで沈んだ空母「赤城」であろう。
このRigel級についての資料をHARIは持っていないので、どの様な艦だか不明である。
小型艦ではないと思ってはいるのだが・・・。


KOBAYASI MARU(小林丸)

スターフリート所属と言えるか微妙ではあるが、有名な船である。
そう、スタートレック2の冒頭で登場した輸送船「KOBAYASI MARU」である。
このKOBAYASI MARUは、艦長(上級士官?)候補生に対して行われるテストに登場するのだが、そのテストの難易度の高さからか、「KOBAYASI MARU TEST」としてスターフリート・アカデミーで有名らしい。
ところで、このKOBAYASI MATUのモデルになっ小林丸って、実在するのだろうか?漁船ならありそうな名前だけど。

<おまけ>

ONIZUKA

NCC-1701D U.S.S ENTERPRISE搭載のシャトル。
「ONIZUKA?」とおっしゃる方、この名前はあの「チャレンジャー事故」でなくなられた日系人宇宙飛行士 E.ONIZUKA氏の名前あなのである。
「日本の艦名」ではないが、ご参考まで。

最後に

HARIとしては、STAR TREKに是非登場してもらいたい艦名がある。
その名も U.S.S YUKIKAZE。
できれば、NCC-????EくらいにIDで。
U.S.S YAMATOは良いとしてもU.S.S AKAGIを出すくらいならU.S.S YUKIKAZEを出して欲しかった。
でも、雪風って、日本ではBigEと並んで有名だけど米国では全く知られていない艦なのかもしれない。


参考資料
STAR TREK STAR FLEET TECHNICAL MANUAL
THE STAR TREK ENCYCLOPEDIA
STAR TREK OMNIPEDIA



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