1997年 4月 1日

EVA劇場版及びファースト・コンタクト あらさがし自粛代案企画

転送室主任はテロリスト 〜沈黙の戦艦 あらさがし〜

3月30日(日)にTVで放送された「沈黙の戦艦」は、ご覧になっただろうか。

これは、そのクライマックス前後におけるあら捜しである。

まず、一つ目。

海軍は特殊部隊("SEAL"でスペル合ってましたっけ?)をヘリでミズーリに乗艦させて事件の解決を図ろうとする。
その為に「精鋭を選んで」と提督はいっていた。
その「精鋭」が、「後甲板は状態が良くなく危険だから」と言って艦首に回り込み、携帯地対空ミサイル(多分、スティンガー)によって撃墜される。
裏口が見つからないので正面玄関に回った泥棒と同じレベルである。
この作戦を説明した提督が「完全な奇襲にならなければ」と発言しているのに、正面から殴り込もうなどとは・・・。

二つ目。

テロリストの潜水艦を、超至近距離からの主砲発射で沈める。
あの距離では100%主砲を命中させられない。
ミズーリに潜水艦が横づけしたシーンを見てわかる通り、ミズリー甲板が潜水艦より海面から高い位置にある。
したがって、主砲を水平にしても潜水艦は狙えない。
仮に撃つ事ができたとしても、あの距離では命中した潜水艦どころかミズーリ自身も被害をうける。
元々戦艦の主砲は遠距離にいる敵艦に向けて、相手主砲の射程距離外から攻撃する為の兵器である。
IJN戦艦群との殴り合いを考えて作られた戦艦の主砲の威力を甘く見ては困る。

三つ目

巡航ミサイルに対する迎撃システムの甘さ。
作中でE2C早期警戒機を飛ばして監視する、と説明していたが、これは最悪の事態・巡航ミサイルが発射された場合の迎撃を考えての事だろう。
となれば、当然F14トムキャットにフェニックス・ミサイルを搭載してミサイル迎撃任務につけているだろう。
実際にE2CホークアイとF14トムキャット&フェニックスの組み合わせは艦隊を対艦ミサイルから守る為に作られた仕組みなのだ。
発射位置と目標がほぼ断定できる状況でミサイル(それも核搭載)が飛んでくるのに、最初のミサイルを迎撃したF14はたったの1機。
最低でも2機ペアで迎撃するはずだ。
おまけに、残り1機のミサイルの察知・迎撃に失敗。
終盤で空母からの攻撃隊がレーダーに写っているので、空母からF14が飛ばせなかった訳がない。
作中で2隻の空母が周辺にいるらしいので、最低4個のF14飛行隊が飛ばせるし、空中給油機もあるのだ。
「F14はいずこにありや、全宇宙はしらんと欲す」状態である。

最後に、こんな事を考えるのはスタッフ・ロールが流れた後にしよう。
見ている最中にこんな事を考えたら、面白い映画がつまらなくなるよ。
ブービー・トラップの仕掛け方や、ミズーリの艦内がみられる点など、「沈黙の戦艦」は面白いアクション映画なのだ。。


そして、このコラムはEVAとSTのあら探しを自粛した憂さ晴らし(「沈黙の戦艦」には申し訳ない)と、タイトルが先に生まれた為に書いたのだから。(^^;


HARIの独り言 目次に戻る