1997年 3月 8日

Nikon F5第一次公試報告

旧称日本光学株式会社にて進水したF5 xxxxxxx号機(検閲により、機種固有番号抹消)は、3月2日新宿にて引き渡しされ即日HARI自宅に回航・ドックインし擬装が施された後、公試が開始された。

次期主力撮影用機器として導入された旧称日本光学株式会社製 第伍世代写真撮影旗機(以下、F5と呼ぶ)及び同時の導入された自動焦点合致機能付二尺八寸開放絞値1.4光学機器(以下、AF85mmF1.4Dと略)、第伍世代写真撮影旗機専用機能拡張及撮影情報記録画像内写込機能付裏蓋(以下、MF-28と呼ぶ)の第一次公試記録を抜粋したものである。

第一次公試 操作機能確認(室内・フィルム未装填にて実施)


1.形状・重量について

某毒舌独り言執筆者から「ぬりかべ」と表される形状であるが、AF85mmF1.4Dを装着する限り外見上のバランスはとれている。
ただし、装着するレンズによって外見のイメージは大きく変わるので、外見を良くするには大口径レンズ装着を推奨する。
撮影時の体感重量には、持ちやすいグリップと重量配分によって実重量からくる「重さ」は感じられない。
しかしこれは、あくまでも「撮影時」の状態であり、撮影時以外では実重量がいかに重いかを実感する事になる。
擬装時に標準仕様よりも太いストラップを装備したが、首からぶら下げた状態では肉体・精神的に苦痛となる重量である。


2.AF合致精度・速度

ファインダー内で確認する限り、非常に良好である。
ただし、ピント精度等については第ニ次公試(撮影)及び第三次公試(本番)の結果から判断する必要がある。
なお、開放付近による撮影を行なう場合のAFロックによる構図変更では、従来通りマニュアルによるピント合わせを推奨する。


3.撮影操作

メイン及びサブのコマンドダイヤルを合理的に操作する為には、使用者の訓練を要する。
(メイン:親指、シャッター・シャッター周辺ボタン:人差し指、サブ:人差し指による操作を推奨する。)

フォーカスエリア・セレクターについては、実戦で誤操作が発生する可能性が高い事が判明した。
これは、ファインダーを覗いている際に顔の一部がフォーカスエリア・セレクターに接触し、その結果フォーカスエリアが移動してしまうケースである。
EOSシリーズと異なり赤色発光しないフォーカスエリアは、移動しても気が付き難い欠点を有している。
旧称日本光学株式会社では、ファインダー上部及び右部のランプによる確認もしくはフォーカスエリアLOCKを推奨しているが、実戦上においては有効な解決策とは認められない。
操作者に十分な注意を促す必要がある。

4.レンズ関連


AFとMFの操作についてはシームレス化されておらず、またAF/MF切り替えを無意識に行なう為には熟練が必要である。


本機の機能を発揮させるには、Dタイプレンズによる運用が推奨される。

5.その他

フィルム装着に難があるとの報告があるが、この件については第二次公試にて評価されたい。


以上


HARIの独り言 目次に戻る