2002年 7月13日

HARIお勧めの「写真が題材の漫画」


 車やスポーツと違って、漫画の素材にしずらい写真。 だが、そんな写真をメインに、又は隠し味に扱った漫画でも、名作・迷作は存在する。
 と、いう事で、「HARIが好きな写真漫画」を紹介しよう。
 
 と書き出してはみたものの・・・、さてどうしたものか。
 本当に紹介したい漫画は後に残しておくとして・・・。(^^ゞ
 
 「写真」という素材を、少年ジャンプお得意の勝負物漫画に仕立て上げた牛次郎(だと思った)の「ぴんぼけ写太」は問題外。
 (今なら「と学会」が取り上げても可笑しくない位の目茶苦茶をやっていたという記憶しか残っていないので、もう一度読んでみたい気はするが。)
 
 <2002/07/13追記 undoさんより、「ぴんぼけ写太」の作者は牛次郎ではなくビッグ錠であるとのご指摘を頂きました。いつもご指摘ありがとうございます。>undoさん。>
 
 矢野健太郎「バストショット」もなぁ・・・。
 <2003/03/23追記 初出時、タイトルを「バストアップ」としていました。指摘ありがとうございます。>佐山さん。>
 新谷かおるの「1/1000シリーズ」は好きな話があるけど、全体を通して読むと今一つ好きになれない・・・。
 
 という事で、このサイトを訪れる写真関連のお客さんも知っているかもしれない2作品。

 
 たがみよしひこ「軽井沢シンドローム」
 
 たがみよしひこの出世作。
 30代後半のポートレート系アマチュア・カメラマンには、この作品に影響を受けた人が少なくないらしい。(^^;
 作品終盤は「無理に連載を続けた為か」絵もストリーもいまいちだが、前半の内容は濃く読み応えあり。
 ちなみに、脇役で主人公の腰巾着とまで言われる「純生」の振られ方は芸術の域に達していると言える程、見事。。
 特に、自分の夢を諦めて結婚まで(一人で勝手に)思いつめた挙げ句、相手に婚約者がいる事を知るエピソードで、相手の女性に対しての恨み辛みを言わずビールの自販機前で一人さびしく(実際は、もう一人同じ境遇の人間が加わるのだが)ぽつりと「博奈のバカ」と言うシーンは最高である。(^^;
 HARIはこのシーンに対して「HARIの読んだ漫画史上で一番共感した振られ方」の称号を与えている。
 しかしながら、実兄・小山田いく氏が「すくらっぷ・ぶっく」で全てを出し切ってしまったように、弟・たがみよしひさ紙も「軽井沢シンドローム」で全てを出し切ったの
 か、その後の作品はいまいち。
 「精霊紀行」とか、好きだったのになぁ・・・。
 

 
 ゆうきまさみ「究極超人あーる」
 
 今はなき月刊誌「OUT」で、4Pのアニパロ作品を2Pに短縮され掲載されたという伝説のデビューをした、ゆうきまさみの出世作。
 高校の「光画部」(写真部じゃない所がみそ)を舞台にしたギャグマンガ。
 名作だけど、写真漫画として考えると迷作かもしれない。
 ただ、部活としての写真撮影合宿や撮影会ネタは、実に「ありそうで」好き。
 閑話開始
 実は、HARIは昔、とり・みき氏のサイン会で「トサカ先輩」のモデルに会った会った事があるんだな、これが。(多分、そうだと思う、何故ならやっている事が「トサカ先輩」その物だったから。)
 閑話終了
 しかし「アニパロ」出身の漫画家も、ヒット作「パトレイバー」以降は普通の漫画家になってしまい残念。
 「時をかける学園(ねらわれた少女)」とか、好きだったのになぁ・・・。
 
 
 さて、今回の「独り言」の真の目的は、このサイトを訪れる写真関連のお客さんはまず知らないであろう短編2作品を紹介する事にある。
 ちなみに、このサイトを訪れる写真関連のお客さんが読んでも面白くない(もしくは、読めない)可能性が大きい気もするので、実際に購入されて期待外れだった場合はご容赦願いたい。
 
 (それ以前に、この作品が収録されている本を見つけられるのか、見つけても書店(古本店)のレジに持っていけるか、という問題もある。)
 そう、この「独り言」は「妄想ライブラリー」同様、検索エンジンでヒットして訪問していただくお客さんが圧倒的多数であるから、どちらかと言えばそういったお客様向けの企画でもある。
 (検索エンジンでこのページに辿り着いた方、よろしかっらたトップページ迄戻っていただき、「ポートレートギャラリー」「妄想ギャラリー」もご覧頂けると嬉しいです。)
 

 
 清原なつの「あざやかな瞬間」
 
 HARIが目標とするポートレートが「どんな物なのか」を作中で表した作品。(発表は、HARIがポートレートを始める前なんだけどね。)
 カメラマンを目指す男の子とモデル兼大学生の女の子の話。
 この二人、同棲していてカメラマンは女の子の写真を撮っているのだけど、モデルの女の子からは「ブス写真集」と貶されている。
 
 しかし彼女の友達からは「飾らない良い表情の写真だね」と評判が良い。
 
 そう、HARIが目指しているのは、モデルの「勝負笑顔」じゃなくて、「自然な笑顔」なんです。
 「意識した表情」じゃなくて「普段の表情」なんです。
 清原なつのさんに関しては、「人は何故生きるのか」という哲学的な問いに対して見事な答えを提供した「花岡ちゃんシリーズ」(「花岡ちゃんの夏休み」は傑作!)や、「真珠取り」等、初期の作品をHARIは評価しているのだけど・・・。
 どうも「メインの掲載雑誌」を移ってからは、作風&ストリーがねぇ。(^^ゞ
 

 
 わかつきめぐみ「2.5−D」
 
 HARIが敬意を表する「博学な漫画家」、わかつきめぐみさんの超短編。(本当に短い!)
 ストリーは、大学生の女の子が、いつしか撮り出した被写体のお話。
 ありきたりな話ではあるけど、主人公である”彼女”の「撮る動機」がすごく好きなもので・・・。
 (雰囲気については、他の作品も好きなんですけどね。)
 ちなみに、わかつきめぐみさんに関しては、「月は東に日は西に」や「So What?」に代表される古い作品よりも「ご近所の博物誌」など、1992年以降の作品が好き。
 この人の博学さは、作中の会話やタイトル、後書きを読めば解ります。
 HARIも影響を受け、一時期本気で「広辞苑」を全頁読もうかとまで考えたくらい。
 
 
 と、いう事で今回はここまで。
 
 


 わかつきめぐみ さんと「2.5-D」に敬意を表して。
 (モデルはHARIではありません、念の為。)

 



HARIの独り言 目次に戻る


感想は、掲示板若しくはhari@netlaputa.ne.jp へよろしくお願いいたします。

また、メールアドレスが無い方や、メールソフトが使えない環境で訪問頂いた方向けに、こちらから別ウインドウで
送信フォームによる感想メールの送信
が出来ますのでご利用下さい。