最近、レーザーディスク(LD)の新作が激減している。
かと言って、ビディオディスク市場が減少しているかと言えば、そうでもない。
ただ、発売されるビデオディスク・メディアがDVDにシフトしているのだ。
そう確実ビディオディスク市場は、DVDにシフトしている。
それが証拠にLD普及期と同じように、新作の発売はVHSビデオとDVDが主
流になってきている。
そして、過去の名作が次々とDVD−BOXとして発売されている。
(皮肉な事に、その光景はLD−BOX聡明期と似ている。)
・DVDは何故普及する?
では、何故「一般的とは言えないまでも、かなり普及したLDが急速にすたれて、DVDが主流になりつつあるのだろうか?
それは、やはり爆発的に普及した「DVDも再生できるハード」の影響が少なくないだろう。
その「DVDも再生できるハード」は低価格であり、魅力的な機能を持っているが為に、わずかな期間で100万台を超える第週が出荷された。
そのハードの名称はプレイステーション2(PS2)と言う。
もちろん、PS2は「DVDプレィヤー」ではなくゲームマシンの面が強い。
したがって、ハード売れた台数だけDVDソフトが売れる訳ではない。
しかし、100万を超える潜在ユーザーがいる事は、メーカーとして魅力である。
また、LDに比べて大幅にコンパクトであるため、販売店側にもメリットがある。
同じスペースで、より多くのタイトルが置けるのだ。
実際、最近ではLDを販売していなかったショップでもCDと同じ手軽さでDVDが販売されている。
一部のレンタルビデオ店ではDVDのレンタルも始まっている。
(DVDプレイヤーも同時にレンタルしている店舗もある。)
購入する側だって、省スペースであればそれに超したことはない。
そして、画質も悪くはないのだ。
・老兵は死なず、ただ消えゆくのみ。
LDがビディオディスク戦争でVHDと「ディファクト・スタンダード」の地位をかけて争い、逆転勝利した頃の事をHARIは覚えている。
それは、敗れたVHDがどの様にして市場から消えていったか、を目の辺りにしたからだ。
再生ハードの製造をメーカが次々と取りやめ、新作ソフトのタイトルも減り、売り場もどんどん縮小されていく様は、他の「敗れていった規格達」と同じだった。
今のLDは、かつてのVHDと同じように静かに消えようとしているしか思えない。
そして、それは「DVDとのディファクト・スタンダードをかけた争い」ではなく「世代交代」として人知れず静かに消えようとしている。
新作ソフトが発売されないとすると、LDの規格としての寿命は終わったに等しい。
そしてプレイヤーが市場から消えた時、HARIの「コレクターが涎を流すアイテムの宝庫」は、「光る円盤の山」に変わるのだろうか?
HARIが「再生できない、膨大なLDコレクション」の山を観ながら、途方にくれる日がくるのであるおうか?
(途方に暮れるのは、決して、HARIだけではないと思うのだが・・・。)
せめて・・・、せめてプレイヤーだけは販売しつづけて欲しい・・・。>パイオニア様。(涙)
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