2000年 5月 7日

LDよ、静かに消えていくというのか。


 

 最近、レーザーディスク(LD)の新作が激減している。
 かと言って、ビディオディスク市場が減少しているかと言えば、そうでもない。
 ただ、発売されるビデオディスク・メディアがDVDにシフトしているのだ。
 そう確実ビディオディスク市場は、DVDにシフトしている。
 それが証拠にLD普及期と同じように、新作の発売はVHSビデオとDVDが主
 流になってきている。
 そして、過去の名作が次々とDVD−BOXとして発売されている。
 (皮肉な事に、その光景はLD−BOX聡明期と似ている。)
 
・DVDは何故普及する?

 では、何故「一般的とは言えないまでも、かなり普及したLDが急速にすたれて、DVDが主流になりつつあるのだろうか?
 それは、やはり爆発的に普及した「DVDも再生できるハード」の影響が少なくないだろう。
 その「DVDも再生できるハード」は低価格であり、魅力的な機能を持っているが為に、わずかな期間で100万台を超える第週が出荷された。
 そのハードの名称はプレイステーション2(PS2)と言う。
 もちろん、PS2は「DVDプレィヤー」ではなくゲームマシンの面が強い。
 したがって、ハード売れた台数だけDVDソフトが売れる訳ではない。
 しかし、100万を超える潜在ユーザーがいる事は、メーカーとして魅力である。
 また、LDに比べて大幅にコンパクトであるため、販売店側にもメリットがある。
 同じスペースで、より多くのタイトルが置けるのだ。
 実際、最近ではLDを販売していなかったショップでもCDと同じ手軽さでDVDが販売されている。
 一部のレンタルビデオ店ではDVDのレンタルも始まっている。
 (DVDプレイヤーも同時にレンタルしている店舗もある。)
 購入する側だって、省スペースであればそれに超したことはない。
 そして、画質も悪くはないのだ。
 
・老兵は死なず、ただ消えゆくのみ。

 LDがビディオディスク戦争でVHDと「ディファクト・スタンダード」の地位をかけて争い、逆転勝利した頃の事をHARIは覚えている。
 それは、敗れたVHDがどの様にして市場から消えていったか、を目の辺りにしたからだ。
 再生ハードの製造をメーカが次々と取りやめ、新作ソフトのタイトルも減り、売り場もどんどん縮小されていく様は、他の「敗れていった規格達」と同じだった。
 今のLDは、かつてのVHDと同じように静かに消えようとしているしか思えない。
 そして、それは「DVDとのディファクト・スタンダードをかけた争い」ではなく「世代交代」として人知れず静かに消えようとしている。
 新作ソフトが発売されないとすると、LDの規格としての寿命は終わったに等しい。
 そしてプレイヤーが市場から消えた時、HARIの「コレクターが涎を流すアイテムの宝庫」は、「光る円盤の山」に変わるのだろうか?
 HARIが「再生できない、膨大なLDコレクション」の山を観ながら、途方にくれる日がくるのであるおうか?
 (途方に暮れるのは、決して、HARIだけではないと思うのだが・・・。)
 
 せめて・・・、せめてプレイヤーだけは販売しつづけて欲しい・・・。>パイオニア様。(涙)



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