プリーズ・レ○プ・ミー!(CLOCKUP)

 穂坂一平(変更不可)はレ○プ願望のあるヘタレである。よってAVで満足できなくなった後は近隣の公園に出かけては他人のそうした現場に遭遇しないかと願っていた。念願かなったある日、一平はふとしたことから謎の少女に家に居座られてしまう。疫病神に思えた少女だったがある特殊能力を持っていた。
 それはレ○プ願望のある女がわかるという都合の良い力。それはヘタレの一平にとって天啓にも等しいものであった。

 CLOCKUPの新作は凌辱だけどバカという不思議なアドベンチャー。
 購入動機はテックジャイアンの体験版がほどほどに面白かったのと肩の力を抜いて楽しめる作品を求めていたため。
 初回特典は特になし。

 ジャンルはいつも通りのアドベンチャースタイル。マップ移動システムを採用しています。
 足回りは平均程度。メッセージスキップは既読未読を判別して標準程度のスピード。繰り返しプレイが基本となるためスキップを使う機会が多く、その頻度によって相対的に遅く感じやすいです。「前の選択肢に戻る」機能があるのは便利ですが、それ以上に「次の選択肢へ飛ぶ」機能があった方がプレイ環境は良くなりそうです。
 バックログは別画面にて行います。ホイールマウスに対応、ボイスのリピート再生も可能ですがそれほど戻ることはできません。ロード直後にも使用できます。

 シナリオは基本的にお馬鹿路線です。凌辱だけれども本心では相手が望んでいるので実は和姦という珍妙な構図が本作のベーシックです。ある意味、人助けでもあると言えなくもないほど。よって陰惨さなどどこにも見当たらず。ノリは軽くシリアスな場面などほとんどありません。
 個別シナリオはヒロインの属性に合わせてそれなりに考えられています。スタート地点からはちょっとわかりにくいようなゴール地点が設定されていて工夫を感じました。もちろん、ちょっと馬鹿でおかしな方向に、です。
 いずれのシーンもテキストはコンパクトにまとめられているのでさくさくとテンポ良く進行します。掛け合いはほどほどに面白く、ヒロインのキャラはそれなりに立っているのであまり退屈はしないでしょう。これらはHシーンにもあてはまります。事後に余韻を感じるようなテキストはなく、あっさりとシーンが切り替わるので物足りなく感じる人もいそうです。基本はどこまでもあっさりと。その影響がエンディングにまで及んでいるのか、およそエピローグらしいエピローグがありません。最後のイベントがそのままエンディングという感じで、中には最後の最後で主人公が何もせずに終了、なんてものも。
 Hシーンは各ヒロイン10回程度。あらすじからもわかるようにエロ度はほどほどです。いわゆるハーレムルートはありません。要注意。複数人プレイもあるにはありますがあくまでもオマケ程度なので期待は禁物です。

 CGは安定度に欠けます。原画家はこれが初のフル原画ということも関係しているのか、妙に不安定です。多少は意図して変えているのかもしれませんがそれにしても差が激しいです。中には同一人物に見えづらいものも。プロポーションにも同様のことが言えます。特にシナリオ終盤になると乱れやすい傾向があり、良い出来の立ちCGとの間に齟齬をきたしやすいです。
 ぬるい本作にもアヘ顔なんかもありますが、少しばかりそういうのもある、程度なので苦手な人でもそれほど大きな心配は必要なさそう。逆に本格派希望の人は全く物足りないと思われます。
 Hシーンにおけるコスプレ要素は非常に薄いです。ヒロインたちには1ないし2種類しか衣装が用意されていないので。

 音楽は本作にはもったいないほど雰囲気のある曲が用意されています。しっかりと聞けるだけに使うゲームを間違えているのでは、と考えてしまうほど。意外と馬鹿っぽい曲はありません。
 ボイスはヒロインのみフルボイス。1人だけ例外がいますが後は主人公も含めて残らずボイスはありません。演技の方は特に問題なし。

 まとめ。凌辱系の入門用な作品。ぬるくともある程度はそうしたエッセンスが入っているため判別も可能かと思います。大作に疲れた人や本格作品の箸休めにも向いています。
 お気に入り:藤野美空
 評点:60

 日記の方に書きたいことはだいたい書けたのでキャラ別感想はありません。