見上げてごらん、夜空の星を　Ｉｎｔｅｒｓｔｅｌｌａｒ　Ｆｏｃｕｓ（ＰＵＬＬ　ＴＯＰ）

　２０１５年１２月に発売された「見上げてごらん、夜空の星を～Ａ　ｓｋｙ　Ｆｕｌｌ　ｏｆ　Ｓｔａｒｓ～」のファンディスク第２弾。近年では２つ目はなかなか珍しいと思います。
　購入動機はやはり、他にそれほど惹かれるタイトルがなかったから。
　初回特典は特になし。

　コンテンツは２つですが実質上は１つといってもいいでしょう。本編や前のファンディスクにはなかった「もしも」のルートと、その劇中作であるクイズゲームです。

　ジャンルは本編と同じくアドベンチャー。クイズゲームも形式はアドベンチャースタイルのままです。取り立てて変わったところはありません。お手つきが限度を越えると問答無用でゲームオーバーになるくらい。
　足回りは本編とファンディスクと同様です。ただし、選択肢が存在しないため、それに関連した機能の不備が気にならないのでイメージは良くなっています。イメージだけですが。メッセージスキップは既読未読を判別して高速です。バックログは別画面にて行います。ホイールマウスに対応、ボイスのリピート再生も可能ですがほとんど戻ることができません。よってシーンジャンプという任意の場所に飛べる機能もバックログ表示範囲にしか使えないのでほとんど宝の持ち腐れです。また、起動すると発声中のボイスが中断され、終わると再開するという謎仕様は継続されています。
　相変わらずコンティニュー的な機能はありません。なぜか立ちＣＧ鑑賞がなくなりました。新規収録がないからでしょうか？
　もちろん、クイズゲームの方も共通しています。

　シナリオはかなーり短めです。値段からイメージする以上にあっさりと終了してしまいます。これまで恒例であった幼なじみシナリオが２本で１つの内容というのもなくなりました（それはもちろん１本しかないし、そのための内容でもあるから）。このルートが本編に入っていたらオマケの意味合いが強くなったのではないかと思います。テーマ的な掘り下げはほとんどありませんし、これまでがあるので惹かれ合う過程みたいなものもすでに済ませているような按配ですし。それでも、ここまで付いてきたファンならばそれなりに喜べる仕上がりになっているように感じます。
　Ｈシーンにもハッキリと表れていて１回のみです。
　クイズゲームは劇中作な内容だけではなく、サブキャラのミニシナリオもＣＧ付きでご褒美的に入っています。これまでのシナリオをだいたい覚えていれば難易度は低いでしょう。どのみちシーンジャンプを使えばズルし放題ですけど。

　ＣＧはやはり星空描写は控えめで、代わりになぜか水が目立つ形で演出されています。イベントＣＧはさらなるシェイプアップが図られて差分抜きで３０枚ほどになってしまいました。シナリオのボリュームから考えれば多く感じる量だとは思いますが、６０００円という価格から考えるとかなりしんどい枚数ではないかと思います。

　音楽は新たに新曲が加わって４０曲オーバーと積み重ねた感のある大所帯になりました。果たして短いシナリオの中で全ての曲を使っているのでしょうか。
　新曲はこれまでの曲と比べても違和感なく溶け込めています。ヒロイン２人が歌うボーカル曲はムービーにもなっていてなかなかのインパクトです。
　ボイスは主人公を除いてフルボイス。演技は問題なく、以前とイメージが違う、なんてこともありません。

　まとめ。まさにファン向けなファンディスク。どれくらいこの作品に忠誠を誓っているかで印象が違ってきそうです。コストパフォーマンスはお世辞にも高いとは言えません。もうちょっと欲しいなぁ、というのが贅沢だとは思いたくないです。
　お気に入り：特になし
　評点：５５

　さすがにファンディスクも２つ目となるとキャラ別感想もありません。新キャラがいる訳でもないし。