MAKO☆HUNTER(CLOCK UP)
世界は2つに分かれていた。男ばかりが住むジェンダ、女ばかりが住むマンネに。男は徹底して女を恐れる時代。ただ、種馬としてだけ見られる存在。だが、突然変異のようにその男は現れた。男でありながら女を恐れるどころか逆に狩ろうとするもの。その名はレオン。そろそろ適齢期に差しかかっていた。
CLOCK UPの新作はモ○ハンをリスペクト(?)したようなアドベンチャー。
購入動機は体験版が同時期の他タイトルよりましそうに見えたので。
初回特典は特になし。
修正ファイルが出ています。それほど重大な内容ではありませんが、気になる方はあてておきましょう。
ジャンルはRPG……、ではもちろんなく普通にマップ移動型のアドベンチャーです。
足回りは昔と代わり映えしません。メッセージスキップは既読未読を判別してくれますが、やや遅めなくらい。ただし、使う機会はそれほど多くはないので問題は少ないでしょう。
バックログは別画面にて行います。ホイールマウスに対応、ボイスのリピート再生も可能ですがほとんど戻ることができません。ロード直後にも使用できます。
マップ移動画面でコンフィグを開けないのはかなり不便です。
アヘ顔のオン/オフ機能があります。これはプレイ中だけではなくCG鑑賞にも有効になっているようです。ゲーム中の選択肢の選ばなかった方も自動登録されるのに空きがあるようなので恐らく。
シナリオは非常にあっさりテイスト。元ネタを感じさせる部分はほとんどなく、理解できなかっただけかもしれませんがパロディネタもそれほどなかったように思います。嫁をハントする一連の描写も戦闘描写と改めて呼ぶような部分はほとんどありません。ちょっとばかり気分を味わう程度。なにせ、理由は不明ながら主人公が圧倒的に強いためまるで話になりません。油断してちょうどいいくらい。半分遊びなので一度では捕獲できないのが基本線ですから。
1回選択してから再びマップ画面に戻るまでせいぜい10分くらい。総ボリュームも少なめなのでお手軽感があります。
嫁候補として捕獲すると自分のエリアでのイベントになります。ここでもマップ移動形式は続きます。調教(デート)をするというお題目ですがカッコ内のイメージと考えてもらって間違いないです。どうやって籠絡するか、ですが基本はやっぱりゆるゆるでいちゃいちゃしているのでブランドカラーを考えると意外に感じます。
嫁候補は14人となっていますが、その地位には歴然とした差があってメインとサブにくっきりと分かれています。メインはイベントCGが多いですがサブは1~3枚しかありません。ルートがあると言えるのは真央、フィーリア、エルレシア、クロウ、ツバキの5人。これ以外が目当ての方は注意が必要です。
ハーレムルートはあることはありますが、言われてみればないこともない、といった程度なので期待は禁物です。
Hシーンはメイン12回(ちょっとしたいたずら含む)、サブ1~2回程度。この中に入らないツバキだけが例外で6回となっています。エロ度は普通程度。思ったほどエロさを感じません。明るく楽しいイメージに留まっていると思います。お尻描写もありますが、あまり執拗な感じは受けませんでした。まぁ、苦手な方にはちょっとしつこく感じるくらいでしょうか。
CGはこだわりのお尻が目立つような、そうでもないような。お尻と言えば主に後ろからの構図という先入観のせいかもしれませんが意外なほど多くはありません。ただ、通常の作品にならば描かれない構図でもしっかりとお尻も描かれている、というのは随所に感じました。描写そのものも普段とは違う光景みたいな感じで慣れるまでは新鮮でしたが、慣れてしまうと特に何も感じないように。属性があると、また違うのかもしれません。
原画買いに応えるクオリティも残念なのは差分抜きで80枚程度しかイベントCGがないこと。シナリオといいちょっと悲しい分量ですね。
音楽はやはり本家を意識しているかのような、大げさな感じのする曲が多く用意されています。正直言ってアドベンチャーで戦闘描写も少ない本作には全く合っていません。経験者だと笑いに繋がったりするのかもしれません。
意外と曲数はあるのですが、プレイ中はどうも同じ曲ばかり聞いていた印象があります。
ボイスは主人公のほか名前のないようなキャラには一切なし。演技の方は特に問題ありません。ティンク役の鈴音華月さんの飛ばした演技がとても印象に残りました。
まとめ。体験版そのまんまな作品。イメージから外れることはほとんどないでしょう。忙しい社会人にピッタリ、というおなじみのフレーズにずばり合致しています。お手軽さが売りの作品です。調教系が好きな人には物足りないと思います。
お気に入り:ティンク
評点:60
以下はキャラ別感想。ネタバレ要注意。
1、新堂真央
物々しいフレイルが逆に虚仮威しっぽい感じ。最初の頃はまだバトルが少しはあるかと思っていたので彼女の弱さはちょっと衝撃でした。
2、フィーリア・ディ・ミュルフォン
あっさり懐いてしまったこともあって王女らしさは希薄。あまり変化がなくて面白みに欠けました。引っ張った割りに隠し事もたいしたことなさ過ぎでした。
3、エルレシア
褐色の肌が見た目以外にあまり意味がなかったですね。白い肌のエルフが出てこないので。
4、クロウ・リティス
すっかり恋の駆け引きみたいなシナリオに。えっとそんなゲームだったですか。
弟のことがすごく微妙。動物的な本能に近い形で女が怖いってことはゲイとかホモが多いですか?
5、ツバキ・ナルカミ
メインの一角のように見えて実際はそうではないという中途半端な人。しかし、エンディングは最も雰囲気あります。本作にマッチしているかは別にして。
6、イーリア・カヴァリエ
わざとなのかはわかりませんが、立ちCGとイベントCGで最も落差のあるキャラ。Hシーンの表情はすごく可愛くて驚かされます。特に全員集合カットでのイーリアはまさに別人級の愛らしさ。最初、本気で誰だ、コレ? とか思いました。
7、ミスハ・グリムール
最初はあんまり意味ないなー、と思いましたが2番目のイベントで意義発生。変態なところが売りのメイドさん。Hシーンボイスがいかにも過ぎて笑えます。
8、ドミナ・オルケシス
アイテム練成のヒト。表情も声もそんなに変化がないので落差をさほど感じない。
9、新堂早苗
衝撃の腹部。この手のママさんキャラって18歳以上の娘がいるとは思えないくらいに……、というのが普通なのにね。なのにあのふくよかな腹まわりはどうしたことか。何かの間違いかと何度も見直してしまったよ。そういうのが好きな人はまた違うゲームを買うんじゃないですかねぇ。
10、ミミ
存在感薄い。
11、エレーレル
なんとなく思い出したからまた使った、みたいな再登場がアレでした。しかも、発展性なくいなくなるし。
12、ティンク
変態妖精。間違いなく本作のお笑い担当。ネタのパターンがわかっていても面白かったです。エルレシアとの噛み合わなさがなんとも。序盤にこなしてしまったので、後半は出番がなくてさみしかったです。
13、スージー・キッドマン
あからさまな名前が酷すぎる。CG1枚しかない点といい、スタッフの愛がもうひとつ感じられない。
14、ティットゥル
良いキャラなんですけど、あまり出番がなくて残念。ティンクと一緒でもっと多くの場面で他のキャラと絡むと面白かったのに。ドミナとかね。