炎の孕ませおっぱい身体測定~幼なじみ女子校生の身体測定で全員中出しパラダイス!~(SQUEEZ)

 なぜか通う学園に幼なじみが14人も在籍している御神雄也(名字変更不可、名前のみ変更可能)。ある日なぜだか保健医が学園内で爆発事故にあって、雄也がたまたま資格を持っているということで代わりの保健医に任命されてしまう。それを期に目覚めたのが彼の大いなる野望。けしからん発育をした幼なじみたちを身体測定をもって征服し子を生ませることで、やがては世界さえも平らげてしまおうと。まずは手始めに学園征服を目指すのだった。

 SQUEEZの新作は炎の孕ませシリーズの最新作。相変わらずのおっぱい重視は健在でついにはタイトルにまでなってしまいました。まぁ、早い話が子供の頃にやったお医者さんごっこをいい年こいてやろう、とそういうことです。相手もそのまま変わらずに幼なじみで。
 購入動機はシリーズ(ブランド)買いと原画買い。
 初回特典は特になし。

 ジャンルはいつものようには特に命名されてはいませんが、孕ませアドベンチャーゲームでいいと思います。毎度のことですが「孕ませるまで」を重視したゲームです。それ以降の発展を望んではいけません。
 基本は従来通りのアドベンチャーですが新システムが導入されました。本作の売りと言ってもいいそれは「アニエロいじりシステム」と呼ばれるもので身体測定の部分を担っています。さらにより美しくなったテック@フルアニメーションで演出されていて、各ヒロイン3種類の測定がリアルタイムで切り替わるという優れもの。好きなだけいじり倒しましょう。
 孕ませブーストメーターシステムは「孕ませブーストエクストリーム・メーター」と名を変えて残っています。中出し量や中出ししたヒロインなど確認できます。排卵日に中出しするとなぜか精液が3倍になるという機能(?)が追加。他にも孕ませ生理日というものが加わりました。
 マップ移動は簡素化されてダイレクトなヒロイン選択式に。条件さえ整えばこの画面から一気にエンディングに向かうことも可能です。
 手帳も「孕ませ発育手帳」と名を変えて残っています。本編でも語られないようなヒロインのデータが載っているのも相変わらずです。攻略度や立ちCGを確認することもできます。残念ながら立ちCG鑑賞モードというほどではありませんが。これは最初から見られるため軽度のネタバレとなっているので要注意。
 前作の「νスカウターモード」は非搭載です。

 足回りはどうも代わり映えしません。メッセージスキップは既読未読を判別して高速です。ただ、コンフィグ項目「選択肢後のスキップ継続」にヒロイン選択が含まれないのであまり意味がありません。また、「既読文章を自動でスキップする」も作動したりしなかったりで不安定です。
 バックログは別画面にて行います。ホイールマウスに対応、ボイスのリピート再生も可能でそこそこ戻ることができます。ロード直後にも使用可能です。
 メッセージ速度の変更にも複数の手順が必要でノーウェイトにしようとしても最速に合わせただけでは地の文しか反映されず、初期状態でチェックの入っている「音声と文章を同期」を外す必要があります。
 クイックセーブしたデータをタイトル画面からロードすることはやっぱりできません。

 シナリオは過去シリーズを基準にしても厳しくなりました。会話そのものが全体的に弱くなり、掛け合いがほとんど盛り上がるということがありません。内容もテンプレートに沿った形式めいたものが多く、笑いの面でも厳しいです。定期的なイベントも用意されていますが驚くほど特別さが感じられません。
 ヒロイン全員を幼なじみに設定しながら過去のエピソードがまるで出てこないのは痛恨。逆効果もいいところです。そもそも、ほとんどのヒロインが幼なじみ「でもある」という程度の味付けなので属性持ちのプレイヤーは落胆する可能性が高いと思われます。公式ホームページの情報を読み込んでおく必要があるのではもはや何のためのゲームかわかりません。事前にヒロインを好きになっておくことが必須も同然でしょう。
 シリーズ共通の激しいご都合主義はもちろん健在です。もはや、ツッコミを入れた方が負け、という領域に達しています。全ての気になることは川の流れのように流してしまった方が賢明です。主人公はゲーム開始時まで童貞なのが不思議なほどモテモテですし、どんなセクハラをしても絶対に拒絶されることはありません。当然のことながら惹かれあう過程なんてあるはずがないでしょう。「好き」とかいう単語をゲーム中にほとんど聞いた覚えがないほどですから。
 そんな本作でも複数ライター制の弊害が出ています。困ったことに特定のライターにおいては主人公が同居する幼なじみ成咲紅葉と他の幼なじみを何かにつけ比較しようとします。酷い時にはHシーンにまで。当の紅葉もメインヒロイン(?)というポジションを鼻にかけたような言動が端々で見られます。さすがにこれはどうかと思います。紅葉好きのプレイヤー以外は不快になるだけのような。差別化を図るならもっと他の方法を考えた方がいいのではないでしょうか。
 ゲームの期間は24周間(ゲーム中のまま)。1周で4人ヒロインを選ぶことができます。同じヒロインを選ぶことは翌週までできません。条件さえ満たせば最終周を待たずにエンディングを迎えることができます。
 ゲームの難易度はやや上昇。漠然とプレイしていては全てのイベントを回収することはできなくなりました。ある程度は考えてプレイする必要があります。本作ではヒロインの攻略順序に制限がなくなりました。自由に攻略を進めることが可能です。
 Hシーンは身体測定を別にして、各ヒロイン生理日Hを含めて3回(例外キャラあり)。複数人プレイは全員の個別エンドを用意した影響かほとんどなくなりました。全体的に尺は短め。シーンによっても差があります。エロ度はかなりCGに頼っている感があります。

 CGはタイトル通りのおっぱい万歳傾向。アニエロいじりシステムを筆頭にエロく見せることに重点を置いたCGは非常に高い効果を上げています。アニメーションはよりスムーズに綺麗になり、原画もそれに負けない構図や差分を用意しています。
 ただし、さすがに全員が胸重視ということもなく、本作において主に貧乳から普乳に属するメンツが胸以外での測定です。これはある程度は飽きやすさを緩和しているとは思いますが、タイトルにある以上お気に入りのヒロインが胸以外の測定だとがっかりするかもしれないという難しい問題を抱えています。
 イベントCGは当然のことながらほとんどがエロCGで占められています。そうでないものを探すのが大変なくらいです。エロさの方も問題なく、安定度も上がって原画買いに応える仕上がりかと思います。
 立ちCGはイベントCGに引けをとらない仕上がりですが、ポーズ変化がほぼないのが残念です。
 膣内断面図アニメーションとSDアニメーションはなくなりました。

 音楽はそろそろSQUEEZの旋律という言葉で説明できるようになってきたように感じます。曲数は少ないながらもノリの良いハイテンションな曲が用意されています。
 ボイスは主人公を除いてフルボイス。主人公の名前を変更しなくてもボイスの恩恵は特にありません。声優の兼任はなくなってヒロインの数だけ声優が起用されました。演技は基本的に問題ないものの、14人と増えたことでより好みが分かれる可能性が出てきたのは微妙なところ。個人的には同グループの真下麗と国武月衛の声質がやけに似ているのが気になりました。

 まとめ。まさに我が道を行く作品。エロさは十分ですが、偏った作品でも設定と状況の表現は大事なだけにテキストの弱体化が気になります。次作が楽しみでもあり、不安でもあります。
 お気に入り:慶光院雪姫、リーゼロッタ・フォン・キルシュバウム、真下麗、和歌月あやめ
 評点:70

 以下はキャラ別感想。ネタバレ要注意。







1、成咲紅葉
 王道型幼なじみと言えば聞こえはいいですが、実際にはつらいものがあります。わざわざ「同級生」の遠山明日香と比べるなんてことをしなくとも、あまりキャラが立っていない感じです。加えてポジションを鼻にかけた言動が目立つので初手から気に入ってないとどうにも厳しいものがあります。掛け合いがつまらないゆえに、結果として同居している設定がマイナス効果を生んでしまっているのが困りもの。無国籍料理ネタとかどのあたりを楽しめばいいのかサッパリでしたよ。自宅の会話も意味がなさ過ぎるしなー。

2、桃枝絵留々
 ふりがなを書くと「ももええるる」、これが主人公が「萌える」というと怒る理由。ってわかりにくいなぁ。一度も解説がないし。まぁ、一番きついのはそんなネタを仕込まれながら彼女の萌え指数はきっとかなり低いだろうということ。恐らくアンケートとかとっても彼女のそれは良くて真ん中くらいではないでしょうか。
 ひたすらに紅葉の当て馬と化しているのがなんとも切ない。アイドル設定は何の意味もなかったような。

3、雛瀬ひかり
 どうしてだか全キャラ中で距離感がつかめないキャラ。誰とも仲がいいようには見えず、近しい相手も感じられない。髪の色とおどおどした性格のせいかメガネキャラに思えて仕方なかったです。

4、萌木野花梨
 率直に言うとうっとうしいキャラ。SQUEEZのゲームにおいてはもはや貧乳は罪ではないかと思えてきます。なんかそういうキャラ付けが多いような気がするんですよねぇ。胸がない分だけキャラをつけようとしているのかもしれませんが。
 お母さんの春子さんの方が遥かに良キャラであるのがなんとも痛々しい。というか、ヒロインを交代せよ、と思っている人が多そう。

5、樫葉莉子
 ちっとも可愛くないあだ名が悲しい。こちらもひんぬー同盟に所属するがゆえに扱いがあまりよろしくないような気がします。ぜーんぜん世話焼き大好きお姉さんに見えないし。ところで、なんでエンディングは漫画家なんでしょう。意味わからんレベルなんですけど。イベントには何もなかったような。

6、橘奈緒
 上2名と一緒にいることが多いせいで最初のうちは3年生かと思ってました。応援団の設定がどうしようもないほど浮いています。せっかく見た目はいいのになんだか損している感じです。

7、慶光院雪姫
 1年生ということを考えるとおかしくないんですけど、胸のサイズを含めた外見を考えると声がなんともミスマッチに聞こえます。トータルではそれが良い結果を生んでいるという本作では珍しいパターン。Hシーンにもそれが活かされているように感じられます。発売前人気投票1位は伊達ではありませんでした。というか、本作は1年生組が愛されているな、と強く感じます。
 本作最大の乳の持ち主。、まさしく完全無欠。彼女がメインヒロインに最も相応しいと感じるのは私だけではないはず。

8、真下麗
 おっぱい二大巨頭の1人。これが雪月花という1グループに含まれているのだから他のグループの立つ瀬のなさったらない。しかも圧倒的ですからねぇ。雪姫とは身長が7センチ差ということもあって実質的にはほぼ同じサイズではないかと思います。いえ、もしかしたら感覚的には麗の方が大きいかも。生理日HのCGとかすごいですからね。
 TRPGネタを日常会話やHシーンに活用しているあたり他のヒロインよりもポイント高いです。ちゃんとエロいところも好印象。

9、国武月衛
 なんか他の2人のせいで割を食っている感があります。胸だってそこまで小さくないのにHシーンを初めとしてすっかりナイチチ扱い。キャラも2人と比べてしまうとおまけの色物っぽくなんだか気の毒になってしまいます。大概みんなそうだとは言えあの体操着もなぁ。

10、和歌月あやめ
 本作で最も騙されやすそうなヒト。そういう意味では身体測定の餌食としては一番、向いているかもしれません。1人だけ方言キャラというのも特別さを感じさせられます。ただし、それが行き過ぎて黒子の霧沢静香の存在が微妙なことに。確かにHシーンがなければどうしてないのか、となりますが過半数のシーンに顔出ししてくるとなれば印象もやや変わってきます。折半するほどなのか、と。花梨&花梨ママと割合が逆なら良かったかもしれません。
 Hシーンはカット毎にやや原画が安定していない感じ。少しばかり別人に見えるような。特に2枚目と3枚目。

11、芹宮ののみ
 ちぃとも会長らしくない困ったキャラ。あやめと一緒ならいいのですが、別々だと途端にキャラが弱くなる。せっかくそんな髪型しているのに、というクロワッサンもあまり意味がないしなぁ。

12、リーゼロッタ・フォン・キルシュバウム
 恒例の外国人ヒロインですが他キャラとあまり絡むことなく残念。せっかく月衛と友達になってもその先が何もないしなぁ。こういうキャラを主人公と同居させた方が良かったような気がしますね。まぁ、本作ではあまり意味もないでしょうけど。

13、生駒千歳
 自由に名前をつけられるヒロイン。つまり、それが意味するところは他キャラと全く絡まないということで主人公の下の名前と同じくらい悲哀を感じさせます。加えてキャラも弱いというのではまるで名は体を表しているかのようです。「同級生」の学園から転校してきた、というのも意味ないしなぁ。

14、瑞本まりな
 最低でも5歳以上も離れている相手を幼なじみキャラと認定するのは難しいものがあると思います。小さい頃には年齢が離れすぎですって。下手したら同じ小学校に1年も一緒にいなかった可能性がある訳ですからね。
 SQUEEZって教師キャラに冷淡なケースが多いのになぜ出すのでしょうね。名前も性教育シリーズの使い回しっぽいし。少なくともシリーズファンのためのサービスになっているとは思えないけどなぁ。