炎の孕ませおっぱい☆エロアプリ学園(SQUEEZ)

 馬締聖人(下の名前のみ変更可能)は助けた黒猫から不思議なスマートフォンを受け取る。それはアプリによってエロいことができるという優れものであった。これさえあれば世界征服も夢ではない! と考えた聖人はまずは手始めに学園征服に挑むことに。

 SQUEEZの少し空いての新作は原画にでらうえあ氏を迎えての恒例のシリーズ作品。
 購入動機は心配しながらのメーカー買い。
 初回特典は特にありません。

 解像度の表示に関してエラーメッセージが出るケースに対して修正ファイルが出ています。該当する方はあてておきましょう。他にも一定の操作が必要なようです。

 ジャンルはパッケージによると「変態エロアプリ」で女の子たちを次々と制服する学園アドベンチャーゲーム、だそうで。ちなみに原文のまま(色の変更のみ編者)となっております。こんなところからも本編のテキスト具合の伏線が感じられます。
 いつも通り新システムが用意されています。
 「どこでも女湯ドア」。読んで字の如く、ですがもう少しわかりやすく言うとボタンひとつで発生するイベントが用意されている、ということ。ただし、特定のキャラにしか用意されていません。
 「高性能オナニー探知機 オナニーレーダー」。こちらもそのまんま。フラグが立つとボタンひとつで主人公が覗いたり乱入したりします。こちらも、決まったキャラにしか用意されていません。
 「全裸モード」。近頃、珍しくなくなってきた立ちCGを裸にするもの。ただし、対象はメインヒロインのみでサブヒロインは対象外です。

 足回りは今回も進歩がありません。メッセージスキップはそこそこ高速ですが、アイキャッチやアプリ使用時のデモがクリック以外では全くスキップも高速化もされないのでほとんど意味がありません。不幸中の幸いなのはスキップを使う機会が通常ならばとても少ないこと。
 バックログは別画面にて行います。ホイールマウスに対応、ボイスのリピート再生も可能ですが、ほとんど戻ることはできません。ロード直後には使用できます。起動時にボイスが停止してしまうのも残念です。
 メッセージ速度の変更にも複数の手順が必要で、ノーウェイトにしようとしても最速に合わせただけでは地の文しか反映されず、初期状態でチェックの入っている「音声と文章を同期」を外す必要があります。
 クイックセーブしたデータはゲームを終了すると消滅してしまいます。当然、タイトル画面からのクイックロードも不可です。

 シナリオは誤字・脱字が非常に多いです。頻度が高いだけではなく、誤用やルビの場所がズレてる、イベントCGの内容と差異がある、など多岐に渡っており、シナリオライター6人制の影響がもろに出ているように感じます。およそテキストのデバックをしたとは信じられない出来ばえです。
 これまでのシリーズとは大きく違って、およそ日常的なイベントがほとんどありません。大抵はHシーンか、素材の存在しないHシーン未遂のようなイベントのどちらかで全体が構成されています。よって、辛うじて存在していたテキストによってキャラクターの魅力を描く描写はほとんどなくなりました。言うまでもありませんが、これまで同様に惹かれ合う過程はありません。
 アプリに関しても高い効果を発揮するのは主にサブヒロインたちがです。ほとんどのメインヒロインは主人公を変態と認識した上でとても好意的なので、そもそもアプリを使う必要性がありません。実際、アプリが強制終了していたけど、何の問題もなかった、なんてイベントがあるくらいです。反対にサブヒロインたちはアプリがなければHできない関係性の人間ばかりなので意味があります。いかにも便利すぎるアプリらしいイベントも数多く用意されています。
 ゲーム期間は18STAGE。前作までの周制度はどうやらなくなったようです。とはいえ、中身はそのままと言って問題ありません。1STAGEに付き3回までメインヒロインのイベントを選択可能です。サブヒロインやどこでも女湯ドア、オナニーレーダーなどは選択回数を消費しません。
 Hシーンは各メインヒロイン3~8回と色々と差があります。しかし、中身にも女湯ドアやオナニーレーダーの有無や差分に近いアップデートシナリオが1回とされていたり難しい面があります。それでも、ヒロイン間で格差があるのは間違いありません。上坂彩音と馬締理紗の両名はかなり不遇なので注目している場合は注意が必要です。サブヒロインにも差がありますが概ね1回程度と考えておけばそれほど間違いないでしょう。それくらいの期待度が無難です。本番がないキャラさえいるので。

 CGは間違いなく本作一番の売りであり、初動がとても良かったのもここに大半の理由があると思います。でらうえあ氏の描くキャラクターはSQUEEZの塗りも相まってかなりのエロさ。正直、他の要素が物足りないものだらけなので、ここだけでカバーしようと八面六臂の活躍ぶりです。イベントCGのみならず、立ちCGも負けないだけのクオリティで、全裸モードも自信があるからこそでしょう。ただ、それだけにサブヒロインに適用されないことがとても惜しいです。さらに効果的なカットインも随所に挟まれていて気合いの入りようを感じます。それだけにCG鑑賞に登録されないのはなんとももったいないです。
 恒例のアニメーションは更なる進化を遂げたSQUEEZフルアニメーション60fpsに。前作の5シーンよりも少し回復して8シーンとなりました。ただ、終わった後がないのはここしばらく通りで、以前はそうではなかっただけにやや物足りなさを感じやすいです。

 音楽は今回もおとなしい印象です。中には純愛系の作品かと思うような曲もあり、なんともミスマッチに感じます。エンディングテーマは少しだけそれらしいものを感じますが、それでも作品の内容を考えると物足りないです。
 ボイスは主人公や名前のないキャラにはありません。演技の方はあまり上手とは言いにくい方が多めに含まれています。
 主人公のデフォルトネームに対するフォローはありません。名字に対するものだけになります。

 まとめ。一点突破で信頼回復を狙った作品。力を入れるところとそうでないところを大胆に分けてきたイメージがとても強いです。CGは良かったですが他は全て不安含みなのでトータルではやっぱり次回作も心配です。
 お気に入り:嶋乃まつり、茶山光咲姫、藻岩那英梨、大谷地萌依
 評点:65

 以下はキャラ別感想。ネタバレ要注意。








1、初音ヶ丘優衣(N:105)
 今回の優遇枠。いっそやり過ぎなくらいでよく空気が重くならないな、と普通に疑問に思うくらい依怙贔屓されています。主人公の態度が露骨に違いすぎて戸惑うほど。基本、素直になれないが嫉妬心が強く前に出たがる性格のため、こういったハーレム系のゲームではなんとも面倒な存在。イベントでも他のキャラの出番を潰そうとしますからねぇ。水泳部ネタもあまり活かせていません。優衣に限った話ではありませんが、グループHでその場限りのメンツを出してもあまり意味はないというのにねぇ。名前を知ったところで……。それこそサブヒロインを上手に活用すればいいのに。
 正直、お母さんの方が可愛いです。

2、上坂彩音(Q:113)
 性格的に完全に損をしています。自分が話していても優衣に上書きするように遮られることも珍しくありません。同じ幼なじみとはとても思えない不遇ぶり。花嫁修行同好会に属していることも主人公は何も感じていないからねぇ。

3、ヴェルカ・ヴァレンティーナ(V:125)
 本作の外人枠。どうも最近のSQUEEZ作品では外人キャラが地味になっているように思います。ヴェルカも外見こそ派手なのですが、主人公に好意的なことが却って足を引っ張っていて存在感が薄めです。エアレース要素もサッパリでエロにも見た目以外には全く活用できていません。
 優衣とは違ってお母さんは異なる魅力を出せている感じです。複数の出番がありますし。

4、茶山光咲姫(O:114)
 アプリを使われない限り意外と身持ちが堅いので本作にしてはギャップを楽しめる先輩さん。オナニーレーダーは最もインパクトがあったように思います。ああいうのがあってこそ、せっかくのシステムも光るというものです。
 同級生ではないがゆえにお母さんは授業参観にはいないんですよねぇ。せっかく母子ネタはあるのに。こういうところが本作のもったいないところかなぁ、と。横の繋がりみたいなのをもっと(多少、不自然でも)大事にすればいいのに。

5、白峰澄花(P:117)
 すごいありがちなキャラ。使い古されてその通りな反応しかない風紀委員長キャラなだけに哀れみさえ感じてしまいました。アプリがなくてもやらせ感が半端ないです。入浴イベントがまだしもましなので辛うじて救われた気がします。

6、二弧崎璃恋(L:96)
 なんか澄花以上に気の毒なキャラ。響子の引き立て役のような存在意義がなんとも悲しい。立ちCGのバリエーションの少なさもそれに拍車をかけているような。

7、君塚翼(T:121)
 ヅカキャラ。本作に必要とは思えないBL好きの委員長を喜ばせるために色々と大活躍。こういうキャラがやたらと胸が大きいというのもSQUEEZではお約束。

8、辻林祥子(M:98)
 正体不明気味のキャラ。アプリが通用しているような、していないような。もちろん、それがシナリオに大きな意味を、なんてことがあるはずもありません。シリーズ歴代でも珍しいメガネ。サブでもひとりもいないのによく採用されたなぁ。それにしても、お風呂での姿は別人すぎ。説明がないとわからないレベルです。

9、嶋乃まつり(N:104)
 単純に人数が少ない上にもうひとりが変化球すぎるので、必然的に唯一の後輩らしい後輩キャラ。近頃、微妙に流行傾向のあるローダーさんですがSQUEEZファンには受けが悪かったらしく人気投票のランキングは下から2番目。主人公との間でボケとツッコミが成立する貴重なキャラ。ドMですがお約束のMカップではありません。

10、如月響子(R:115)
 アイドルなんですがあまりそれっぽくはなく。シリーズ作品「炎の孕ませ乳ドルマイ☆スター学園」のデザインと比べてもなんか方向性が違います。アイドルというよりはお色気要員の芸能人って感じ。こちらも幼なじみですが、彩音同様に主人公に大事にされているようには見えず。「まーちゃん」なんて愛称がどこか虚しく響きます。

11、馬締理紗(S:119)
 シリーズの原点を思い出させるような報われない教師キャラ。本当に同じメインヒロインか? というくらいに扱いが軽い。イベントCGはわずか3枚。サブヒロインとほとんど変わりません。ヌードキャンプイベントでも敢然と無視を決め込まれています。

12、姫乃木夏姫(K:94)
 優衣ほどではないものの、愛されている感を感じるお人。なんか気がつくと主人公はロイヤルラビット行っているような気がします。イベントにもバスガイドとして参加していたり(その際は教師を出し抜いてヌードキャンプイベントにもちゃっかりと)、あまり関係なさそうなイベントにもちらちらと出てきますし、なによりグループHにファミレスがあります。やっぱり、他は知らん人ばかりですけど。エンディングでも学園生でもないのに黒パンス党にしっかり混ざっています。

13、琴似川美久(I:101)
 どう見ても元ネタはアレな訳ですが、カモフラージュなのか彼女は名前も中身もまるで似ていません。部活の仲間たちは名前も見た目もそれなりに似ているんですけどねぇ。

14、定山渓子(F:86)
 エロゲのお約束とはいえ、レオタードが大胆すぎます。一切、動かなくてもこのデザインはかなり目に毒ではないでしょうか。ハラハラして逆に怖くなってしまうくらいです。

15、藻岩那英梨(O:115)
 他にもいますが、かなりやり過ぎなおっぱいの描き方がすごいです。わりと真面目に、よくこのユニフォームを着たり脱いだり(脱がせたり)できるなぁ、と思いました。さすがに出っ張りすぎて無理ではないかとしょうもない心配をしてしまいました。スマホをスワイプする画面がエロくて良かったので他のキャラでももっと見たかったです。差分も多くHシーンは満足度高めでした。

16、桑園恵(K:93)
 リアルもそうとはいえ、おなか丸出しのユニフォームをイタズラするとやはりエロさも高いです。ゲームでしかできないねちっこい内容もなかなかでした。

17、平岸みなみ(G:95)
 イベントの中身が中身だけにほとんど記憶に残りません。玄人向けでしょうか。

18、簾舞紀香(O:113)
 人妻らしさは薄く、近所の痴女っぽいおねえさんの方がすんなり納得しやすいです。

19、山鼻玲(B:81)
 ここにも幼なじみが! でも、主人公は偶然の再会にもほとんど反応しないのです。ぺったんこだから?

20、月寒すみれ(I:99)
 犬なのにモモンガとはこれいかに。

21、真駒内鈴(G:98)
 響子と同じ「ロディオマスィーン娘」のメンバーのひとり。しかし、バストサイズ的には響子との差が大きくコンセプト的にあまり合っていないような気も。響子を引き立てる方なのでしょうか。

22、大谷地萌依(P:116)
 ほぼ最初に出会うキャラクターなのになかなかイベントが出てこないから、オーラス的なサブヒロインかと思ったらそんなこともなく。フラグがよーわからんということもありますが。かなり目を引くスタイルにデザインだと思うのですがアップデートすらなく残念無念。黒パンス党とかに活用しても面白かったのでは。というより、正式な制服のパーツでもないのに一桜学園のヒロインたちは黒スト率が高すぎます。違う人は異端くらいの勢いですよ。

23、菊水元町子(N:104)
 サブヒロインの中ではかなり厚遇されてます。少なくとも、お姉ちゃんよりも愛されているように感じてしまいます。まぁ、使い回してまでシーン数を増やすのはどっちなんだ? という微妙さもありますが。ムチムチさ加減が他のキャラと違う感じです。

24、十五島きみか(A:70)
 よく主人公は手を出す気になったなぁ。普段の態度からすると意外すぎるくらいでした。赤い髪の両名のように胸が巨大化した訳でもないのに。

25、福住結季(M:99)
 これもまたゲームらしいイタズラが良い感じ。ただ、人によっては全国放送で自分がやっている様子を克明に映されるのはちょっと……、になりやすいような。サービスし過ぎじゃね? というような。

26、西岡真紀奈(M:104)
 いくら美人でもこんなショップお姉さんは嫌だなぁ。ブラジルに興味ありませんから。すごく強引に同僚の南郷道子が出てくるのは驚きました。

27、百合ヶ原美樹(AA:78)
 いくら大きくなるにしてもさすがに大きすぎでは。あとの悲しみの方が大きいですよ。

28、米里影子(H:98)
 この娘さんがいるからこそ、主人公以外の男が登場します。そういう意味では実に貴重。

29、丘珠代(R:114)
 元ネタが紫式部でこの衣装はさすがに酷いような。

30、シャミー(B:75)
 最初と最後しか登場しません。ラストに出た時はもう出るとは思っていなかっただけに驚きました。