はじめてのおるすばん(ZERO)

 隣に住む双子の姉妹しおりちゃんとさおりちゃん。主人公(変更可能)は二人と大の仲良し。
 夏休み、二人はそれぞれ料理教室とバスケットボールのクラブに通うことになりました。しかし、その日程は二人が一日ごとに入れ換えになってしまったのです。お母さんとしては一人でおるすばんさせておくのが心配。そこで二人が懐いている主人公に頼むことにしたのでした。

 ソフ倫も恐れぬZEROの驚異の新作。馬鹿ゲー好きとしては買わない訳にはいきませんでした。おるすばん価格5800円ですしね。

 システムはごくごく真っ当なアドベンチャー。このゲームで数少ない普通の部分です。
 選ぶのは双子に対するリアクションのみ。それによって3日目以降のおるすばん内容が変化していきます。ゲーム期間は14日間。一応、マルチエンディング。
 ZEROなので足回りは当然のビジュアルアーツシステム。必要な機能は一通り揃ってますんで、特に問題はないかと。

 シナリオはなにはなくともクーラー。これだけでは意味不明ですが、今作にクーラーは必要不可欠なものなのです。
 毎日はクーラーの不調がなくては始まりません。つまり、クーラーが故障する→暑さが耐えられなくなる→脱げば涼しくなる→脱いだらすることはひとつ、とまぁAV並の安直な方程式がゲーム全体に横行しているからです。まぁ、そこがいいところだという話もありますが。ちなみにクーラーが効き過ぎても同じです。震えるほど寒くなる→消してしまえば灼熱地獄→夏なので上に着るものがない→運動すれば温かくなる→運動といったらひとつ、とまぁそんな具合。
 誰もが感じるであろう問題点はゲームスタート時には二人とも主人公によってとっくに開発済みであること。もちろん、回想シーンもありません。二人同時に頂いたらしいのに、です(それだけは教えてくれます)。血の涙を流した人が全国で続出したのではないでしょうか。
 価格とコンセプトを考えると贅沢な注文かもしれませんが、双子とのお出かけなど普通のイベントがあると良かったかと。毎日の流れは同じなのでアクセントにもなりますし。
 
 CGは見ての通り、極めて破壊力高し。どう見ても小○校低学年のお姿がこれでもかと満喫できます。
 立ちCGはポーズこそ少ないですが、実に豊富な衣装が用意されています。スタッフの気合が感じられました。

 音楽は特殊な舞台に合った印象的な曲が揃ってます。特に朝、目覚めた時の曲は爽やかな変質者という雰囲気が出ていていい感じです。
 オープニングはボーカル付き。こちらもとんでもない威力を秘めたおるすばんソングです。洗脳度は計り知れません。
 ボイスは主人公を除いてフルボイス。と言っても登場人物は3人しかいませんが。
 肝心のボイスはやや苦しめ。明らかに大人が無理して幼女の声を出している感じです。そのあたりがいいという趣もなきにしもあらずですが、北都南さんあたりと比較するのは酷というものでしょう。

 まとめ。複数の属性に応える問題作(そこはかとなく誉めてます)。値段分は楽しめるのではないかと。ただし、上述した問題点をどう捉えるかにかかってます。
 言うまでもなくシナリオはツッコミどころに事欠かないので、本格派(?)以外のネタ派、バカ派の人も楽しめるかと思いますが、2周目以降の繰り返しプレイには少し飽きが来やすいかもしれません。
 お気に入り:ナチュラルに真性変質者である主人公
 評点:60

 こういうゲームなんでキャラ別感想はありません。ツッコミにしかなりませんしね。