今イタリアで一番世の中に迎合してしまったっぽいユニット
Principe & Socio M.
(読み:プリンチペェソチョエム)
(かじの的略:ぷりそち、皇子と下僕←略されてない)
Principe 本名:Antonio de Carmine 担当:ギターと歌 年齢:34歳(2001年時点) 父親がナポリのMaschio Angioino -Castel Nuovo-(新城)の守衛で、彼はそこに住んでいたため、Principe(皇子)と呼ばれる。 |
左は、1999年発表の写真("Aliby Funky"より)。 これが、サンレモ音楽祭出場となると、こうなる。
歌のお兄さんとおじさんって感じ。 |
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Socio M. 本名:Mauro Spenillo 担当:鍵盤楽器他 年齢:25歳(2001年時点) MはMauroのMではなく、MouseのMだそうだ。 ちょっとおデブちゃん(と言うか、がっしり?)。でも、指は細くてきれい。 |
というわけで、Principe & Socio M.。2001年のCasinoはもうNPCを忘れた。 2001年のサンレモ音楽祭若手部門に、どうしたわけか出場し、4位獲得。 はっきり言って、私は「Principe & Socio M.がサンレモに出場」と聞いて耳を疑った。なぜなら、彼らの"Aliby Funky"を聞いた限り、とてもサンレモに出場できるとは思えなかったからだ。ナポリのクラブで演奏したりしているのが関の山といった感じ? と言うよりむしろ、スタジオ・ミュージシャン? それに、彼らはナポリ出身(恐らく今もなおナポリ在住)で、歌の歌詞は所々ナポリ語だから。まあ、NPCだってPino DanieleだってJalisseだってAvion Travel(以下略)だって南部出身だ。最近のサンレモは南部に優しい。 さて。彼らの音楽だが、ここでdiscographyをば。私が持っているものだけね。 |
Aliby Funky (Durium ND21612) (p)&(c) on Nuova Durium s.r.l. in 1999 1. Intro (Conta) 2. Song'je 3. Conta 4. Tempo Perso 5. Aliby Funky 6. Una Canzone d'Amore (Non Te Posso Scorda') 7. Giorni Miei 8. Napoli by 9. Antonio & Mauro |
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Targato NA [single] (Sony IT 6709361) (p)&(c) on Micocci Dischitalia Editori s.r.l. in 2001 1. Targato NA 2. Targato NA (versione strumentale) |
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Ssshhh!!! (Sony IT 502090 2) (p)&(c) on Micocci Dischitalia Editori s.r.l. in 2001 1. Ssshhh!!! 2. Antonio e Mauro (intro) 3. Targato NA 4. Stella Nova 5. Antonio e Mauro (parla Principe) 6. Maria 7. Pazza e Femmena 8. Antonio e Mauro (parla Socio) 9. Nun To' Scurda' Maje 10. Targato - Roma - Lodi - MI - VA 11. Non Ci Resta Che (incl. tema "Il Postino") 12. Ssshhh!!! |
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Vamos Chico [single] (Sony IT 671869 2) (p)&(c) on Micocci Dischitalia Editori s.r.l. in 2001 1. Vamos Chico 2. Vamos Chico (acoustic version) 3. Vamos Chico (base) |
"Aliby Funky"は、スパゲッティ・ファンクが1曲と、あとはバラード。ファンクの方は「ファンキー」と言っているので、「ああ、これはファンクなんだな」とよくわかる。とても親切。バラードの方は、今の若者たちに好まれそうな雰囲気の中に、微かにナポリ音楽っぽさを隠している……んじゃないかな、と思う。 このアルバムを聞くと、「一生サンレモには出られないね┐('〜`;)┌ 」と思うこと請け合い。 そして2年の月日が流れ去り(by 寺尾聰)、「本当にサンレモに出るのかあ?」と思わされ、でもサンレモ音楽祭を見ることはできないまま、サンレモ参加曲"Targato NA"のシングルを入手。聞いた途端、「これならサンレモでもOKか」と思った。が、「これはプリソチじゃないかも」とも思った。ルックスからして、かなり変わった。別人かもしれない。とにかく、曲は非常にポップでキャッチーである。 私は、歌詞のことなど気にしていなかった。「ナポリ語混じりの標準語ね」と思った程度。 シングル入手からしばらくして、だったか、同時に、だったかは忘れたが、"Ssshhh!!!"を入手。別の店で買ったのは確か。 因みに、この辺りでは、それほどプリソチのことは気にしていなかった。なぜならば、原因不明の魔の手によって、私がイタリアの音楽情報サイトに長いこと(そうね、サンレモ前辺りから半年以上?)アクセスできなかったからである。プリソチの情報が世に流れているんだろうなあ、と思いつつも、見られないものは仕方ない。そんなこんなで、下手すると忘れていたところ。 だが、ある日突然、イタリアの音楽情報サイトにアクセスできるようになった。そして、彼らの年齢を見た途端……ハマった……。年齢差9つ……一体どんな関係なんじゃ! それも、10年以上2人で音楽活動をしているとあった。10年前と言ったら、マウロはまだ15歳だ。犯罪だぞ、アントニオ。それから、2人の身長差もそそる。健気なマウロは厚底スニーカーや厚底ブーツ履いてるし。 パペさんが「Principe & Socio M.はイタポの中では結構見た目もいいし」と言っていたのを思い切り否定した私だが、近頃目が慣れてきたのか、マウロは可愛いし、アントニオは格好よく見える。慣れって恐ろしい。 そして、音楽情報サイトで、"Targato NA"の歌詞が問題になっていたことを知る。歌詞の中で、軍隊に入った南部出身の男が警官になり(イタリアでは警察は軍隊の一部なんだか直属なんだか、そんなところらしい)、別の警官("Basso Toreviso"ってのはトレビのチビか?)に恋をするのであるが、警察官をゲイと設定したところに問題がある、と人々は判断したようだ。それに対してイタリア軍は「我々は軍人の性愛嗜好については、個人的なことであるので、とやかく言わない。ともあれ、軍隊は国民にとって良き警察である」とかいうことを言っていた。心が広いね。多分、イタリア軍には実際にゲイが多いんじゃないでしょうか。また、アントニオは「俺たちがこの歌で言いたかったのは、そんなことではなく、もっと大きな問題、南部の就職難について訴えたかったんだ」とかいうことを言っていた。本当かなあ。 サンレモでの彼らの写真を見たくば、こちら。Dischitaliaのサイト。マウロが可愛いよ、脳味噌足りなそうで。 "Ssshhh!!!"のジャケは、まるでプロモビデオから取ったように見えるのだが、彼らのプロモビデオが見られるサイトは見つかっていない。思い余った私は、Dischitaliaに問い合わせてみたが、返事はまだ来ていない。(2001年8月17日時点で。) ところで、"Antonio e Mauro"。彼ら自身のことを歌った歌のようだが、どこまで信じていいのかわからない。アントニオなんて「オヤジは王様だった」と言っているし。よくよく考えてみると、自分たちの名前をタイトルにした歌を作って、自分たちのことを語るって、かなり妙じゃないか? さらにところで、"Aliby Funky"はMaschio Angioino内で録音されたらしい。 もっともっとところで。ひょろっと背が高いのがギター弾いて、がっしりしているのがアコーディオン弾いて、って、四万ちゃんの結婚披露宴での私とAndyのようです。(内輪の話ですが。)私にもう少し濃い眉毛があれば、Andyのエラがなくなれば、ほとんどプリソチでした。あ、あと、アコーディオンのランクが全然違う……。 2001年11月30日、"Vamos Chico"が届いた。"Targato NA"の西語版かと思っていたら、違う曲だった。サビがちょっとだけ西語。"Targato NA"のような騒がしさ(それが結構好きなんだけど)はなく、かと言ってファンキーではなく、しかし、しみじみと聞くものではなく、うーん。噛み締めれば味が出るんでしょうか。 だが。このシングルは、ジャケット写真が私好みのいい加減な感じでグー。60年代スパイ映画のパンフレットから持ってきたようなマウロの写真(絵?)とか、シルクハットから頭を取り出すアントニオとか、神父服のマウロとか、胡散臭くて最高(笑)。うまく首がつながってないし。マウロの瞳、ブルーだし(これは加工されたものではなかろう)。タイトル文字もへなへなでナイス。 "Vamos Chico"にオフィシャルサイトのURLが出ていた。http://www.principesociom.itです。12月1日時点では、まだ工事中のページばかりだったものの、彼らにメールが書けるようだ。やっほーい。 このオフィシャルサイトには、「Principe & Socio M」と、「M」の後にピリオドがないのだ。あるのが本当なのか、ないのが本当なのか、どちらでもいいのか。どうでもいいような気もするけど。 (つづく、と思う) 2001.12.01 |