見た目からしていかにもまずそうで、実際に食べてみて「やっぱりまずかった」というラーメン。一部風林火山ラーメン(下記参照)に共通するが「見た目からしてまずそう」というのが差別化の最大のポイント。やる気のなさそうな店主、テーブルの上の業務用ニンニク、24時間営業、厨房でたばこを吸う調理人、「豚骨味と醤油味があります」といった複数種類のスープなど、チェックポイントは多岐にわたる。結局は店から漂うオーラで判断する必要があるため、その分別には経験が必要(最低でも100軒ぐらいは食べ歩く必要あり)。
使用例
「○○駅前の××、知ってる?」
「ああ、あのまずそうな店ね?」
「そうそう。この間行ってみたんだけど、やっぱりアレ系だったよ」
基本的には横浜市の新杉田にある「吉村家」をルーツとする一連のラーメン屋のこと。ラーメンの特徴としては太麺、とんこつダシ、とりがらブレンド、醤油味のスープ、ほうれん草、チャーシュー、海苔などのトッピングなどがあり、業態の特徴としては、麺の堅さ・味の濃さ・脂の量の調節が可能、店内禁煙、トウバンジャン・ショウガ・業務用ニンニクがテーブルにあること、カウンター中心などがあげられる。味的に類似した店もこれに含むこともあるが、本データベースではこれらを総括して「横浜ラーメン」、その中の主流派である吉村家直系の店を「家系」と定義している。なお、これらの系列については別に詳しいホームページが存在するので、詳しくはそちらへ。
店の中に「当店は●●の昆布を使っております」「当店のスープは△△の煮干しからダシを取っています」「当店は化学調味料を一切利用していません」などと、そのラーメンを作るにあたって利用した素材や、手間暇をアピールしている店のこと。食べる側に本当にこういったことがわかるのであれば、そもそも素材のことや化学調味料のことなど説明不要なはず。結局、店が味のわからない、でも、他人に蘊蓄を言いたくて仕方がない人のために説明してくれている店のこと。
ネット(特にウェブページや掲示板)を巧みに利用し、宣伝をして繁盛している店。もっとも有名なのは武蔵@新宿。他にがんこ総本家@西早稲田、古くはのりや@大井町などがある。宣伝の手法としては「ネットを見た人だけの隠しメニュー」「期間限定の特別ラーメンに関する情報」などの限定情報を流すのが主流。自前のページを立ちあげて宣伝している店もあるが、「とらさん」「ジャンボのラーメン三昧」など、有力ページを利用している店の方が成績が良い傾向にある。また、このe-ラーメンがあまりに大行列なため、その周辺の店までもが流行っているという現象があるが、これらの店をiLamenと呼ぶ人もいる。
スープまですべてたいらげること。高塩分や高カロリーなど成人病の元になることはいわずもがなであるが、ごくまれにどうしても「完食」したくなる店が存在する。こうした店は敬意を込めて「成人病誘発店」というべきだと思っているが、こちらはまだラーメン用語にはなっていない。完食したくなる、ならないは別として、正月の九州じゃんがららーめん原宿2階店や、一風堂など、完食すると別の楽しみがある店も存在する。ごくまれにかなり高い頻度で完食しまくる人もいるが、こうした人は宇宙人だったり、怪獣だったりする。
環七新代田の近辺、かつてはラーメンの名店が立ち並ぶ事で有名だったのだが、なんでんかんでん、九州一番の二枚看板がそのクオリティを大きく落としてしまい、枕をならべて討ち死にし、麺の墓場となった。で、この二店に挟まれた地域を「代田霊園」と命名。これらの2店については頻繁に「復活のきざし有り」という情報が流れるが、場所が場所だけに幽霊目撃情報である可能性がある(^^;。
「初期設定のまま」の意味。注文の際に「麺固め」とか、「味濃いめ」といった特別なオーダーをせずに出てくるラーメンのこと。
九州系や東京トンコツ系など、トンコツベースのラーメンはスープの味を保持するのが難しく、人気が出始めてから数年までが旬、それを過ぎると段々に(場合によっては一気に)味を落としていって、やがては麺の墓場行きになってしまう、という法則。これにあてはまった店は枚挙にいとまがない。これに対してトリガラベースの店は比較的安定していることが多い。
大して旨くもないのに頻繁にテレビ、雑誌等に「○○が薦める美味しい店」などと取り上げられ、行列が絶えない店のこと。私見で具体例を挙げると、九州じゃんがららーめん秋葉原本店、なんでんかんでん、桂花各店、ホープ軒、さぶちゃんなどが該当する。こうした店に行列ができることによって他の美味しい店が空いているという状況もままあるため、個人的にはこの状況を密かに(?)歓迎しているが、ラーメン文化の未熟さの顕在化であると憂慮する人もいる。
かつては「これは凄い」と感動した店だが、最近はどうもおかしい。または風の噂では最近おかしいらしい。本当はもう一度行って、確かめるべきなんだろうけど、そうすることによって心の中の名店が失われてしまうのは悲しい。で、恐くて食べに行くことができないんだけど、他人に「あなたはどこのラーメンが好きなんですか?」と問われると「●●です」といってしまうような店。
ラーメンについて議論しているときに、あまりに自分の常識や味覚とかけ離れている驚くべき意見が展開され、コメントのしようもない、あるいは絶句状態においこまれた時に使用する。ラーメンの評価等は全て個人の味覚によることから「主観の相違」によるコンフリクトが発生しがちであるが、こうした状況を打開するのに便利。背景には仏教的な無執着(Non-attachment)の精神が存在する。メールなど、電子媒体で使用する場合には最後に(^^をいれることにより、事をあらだてないといった応用例がある。ただし、間違って(^^;をいれてしまうとかえってことが複雑になるので注意が必要である。
利用例
「僕、柔らかい麺以外はラーメンとは思えないな。東京のラーメンは麺が硬すぎて味が判らないよ」
「なるほど、それも一つの見識ですな(^^」
間違った利用例
「僕、東京の九州ラーメンはなんでんかんでんと桂花しか食べたことないけど、やっぱりなんでんかんでんが一番だね」
「おお、それも一つの見識ですな(^^;」
制作協力:ラーメン用語開発スタッフ 三神くん(^^
寒くなること風の如く、寂しくなること林の如く、胸焼けすること火の如く、二度と行かないこと山の如し、というとんでもないラーメン。全国各地に点在し、多くの共通点を持つが、取り敢えず、黄色い看板や赤い看板、「うまい、うまい」や「日本一」の文字、「ニンニク」や「こってり」といった単語が店の前に掲示されていたら要注意。しかし、これらの外見上の特徴にもかかわらずうまい店もまれに存在するし、逆に一見うまそうにみえてもまずい店も存在する(類語:ほいほいラーメン(c)宇宙人@大村さん)のでラーメン食べ歩き人の悩みの種。
ラーメン屋も色々食べ歩くと大体「これはいける」「これはだめ」というのが店構えだけで判るようになってくる。ところがこの特性をうまくついたラーメン屋が時々存在する。意外にうまい、という店は実害がないが、問題なのは後者。白い暖簾、清潔な店内、木目調の和風の造り、外まで匂ってくるトンコツの香りetc、etc。「これだっ」と思ってお店に入って3秒でその失敗に気付く。騙されたぁ、という気分で一杯。こんな店のこと。ゴキブリホイホイにちなんで命名されている。(c)宇宙人@大村さん
かつては「これは凄い」と感動した店だが、今は見る陰もなくなってしまった店。今までお世話になりました、という感謝の意を表明しつつ埋葬する場所。こうなってしまう原因としてはマスコミ登場によってさばききれない客が殺到すること、経営者が合理主義を打ち出し、仕込みに時間をかけなくなること、原料のクオリティを落としても客足が鈍らないこと、などがあげられる。一度墓場に入るとなかなかこの世には戻ってこれない(;_;)。
店主が電話をしながらとか、テレビを見ながら調理していたり、集中力を欠いていて注文を何度も忘れたりするような、プロとしてのプライドが感じられない店で、しかもそのラーメンが大したことのないものだったりすると、非常に気分が害される。他にも、優良店の系列なのに、その優良店の暖廉をけがすような品を出していたり、以前は美味しかったのに、マスコミ登場、大規模展開、FC化などを機に大きく味を落としている等、何らかの事情によるポテンシャルの無駄遣いに遭遇した場合も同様である。このようなケースでは、食べおわったラーメンの丼に割り箸を真っ二つに折って叩き込んで店を退店すると、やり場のない怒りを若干でもやわらげる事が出来る。この、割り箸を折って丼にぶち込み、店を出て行くやり方のこと。
オリジナルは諸説があるようだが、インターネットラーメン四天王のひとり、しうさんが恵比寿の某店で披露した後、全国的に認知された。