バックグラウンド
- 事業概況: 日米企業間のコンサルティング業務
技術譲渡、ライセンス先の候補企業選び
ハイテク分野の市場調査
執筆
- 女性学を学ぶためにアメリカに渡ったがその後経営学に転身し、MBAを取得。卒業後はアメリカで日本の化学会社の輸出入業務を担当していたが会社の都合でそれを辞めることになり、アメリカに残ってコンサルティングを行うことにした。
- アメリカでは個人も会社員もネットワーキングが盛んで、有元さんも各種の交流会などに意欲的に参加し、人脈を広げてきた。アメリカ社会ではアジア女性が仕事をすることに多大な偏見があり、かなり苦労したことも事実。
アメリカのSOHO事情概要(スライドによるSOHO事情のプレゼンテーション)
- アメリカの90年代はSmall Businessの時代。その背景には大企業のリストラによって、40歳以上のマネージャークラスの再就職先がみつからないことから、自分でビジネスをスタートする動きが広がったことがある。また、大卒者にとってもいい就職先がなく、会社勤め−>解雇の悲惨さを実感しているだけに、就職にこだわらずに自分でやる傾向が強まってきた。
- 起業数: 130万人、法人数: 85万、New businessの半数以上がSmall BusinessでSOHOが主流。
- アメリカの企業には、株式会社/有限会社/パートナーシップ/個人事業の4形態がある。日本にくらべ操業コストは安く、法人でなくても仕事はやり易い環境にある。
- 起業する業種のランキング:1.建設、2.レストラン、3.小売り
- 資金調達: 個人の貯蓄によるケースが54%と主流。エンジェルやベンチャーキャピタルの支援を得られるケースはわずか。
- 在宅勤務(Telecommuters): 550万人(1991)→870万人(1996)、全企業のうち42%が在宅勤務制度をもつが、実際には全社員の7%しか行っておらず、実際は難しい。
- ホームオフィスの割合: 女性55%、男性39%
- ホームオフィスに人気の職種: 1.建設、2.清掃、3.小売り
- 女性の起業状況
人数:800万人(9年前の78%増)、起業数:年39万、雇用数:1850万人(26%増)、売り上げ2.3兆ドル(240%増)
このように女性経営者が無視できない存在になってきている。
- 女性起業に人気の業種:1.秘書サービス、2.子供ガイダンス、3.手工芸
- 女性のホームオフィス:350万人雇用(63%に該当)
- テクノロジーの使用:コンピュータ、オンラインサービスの利用が主流、男性より女性の方がこれらを使いこなしている。
- オンラインサービスの活用方法の主流は、マーケティング情報の活用が第一位。
SOHOの事例
- Small Businessに対するSmall Business
事業計画の作成(無料セミナーを開いてそこから顧客開拓)
帳簿付け、人事コンサルティングなど各種ニーズをone-stop shopping方式で展開
- information broker: DBで情報収集
- クルーズ予約サービス(URL不明): 旅行関係のHPはたくさんあるが、ニッチに絞ったサービス
- チリソースのオンライン販売(hothothot):レストラン経営と並行して
Small Business経験からのコメントなど
- 独立するのは大変。ひとたびスタートしたらやめられない。特に立ち上げ時には休みもなく。
- 独立しないですむ理由はいくらでも誰にでもある。しかし「やってみよう!」という最後の押しをするかどうかが決めて。
- 営業する事が大事。自分からネットワークに出て行くこと。ホームページだけ作って待っていてもだめ。
- 仕事に対してしっかりとお金をとること。料金設定すらない人もいるが、これではだめ。女性には低めに謙遜する人が多いが、自分をどんどん売り込むこと。
- インターネットビジネスの成功要因
- オンラインだけでなく、オフラインでも宣伝、売り込みを仕掛けること。
- Value proposition―オフラインでは得られない何らかの価値をもつこと。
- 大企業がやれないニッチ市場に絞ること。
- 大きいところと組む。そこでSmall Businessとして売り込める価値をもつ。
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