1997年4月22日(火) WDC設立記念セミナー&説明会

(株)リクルート アントレ編集長 大野誠一氏

いま、なぜ「アントレ」か?

<背景>
終身雇用性の崩壊等の理由により、働く人の意識が変わってきた。
第三次ベンチャーブーム・・・かつてのベンチャーブームは「ベンチャー支援ブーム」にすぎなかった。
<雑誌のコンセプト>
起業家と投資家、あるいは起業家同士の「WANTSユニット=出会いの広場」を提供すること。発刊後二ヶ月の現在、「私の企業に出資してください。」という問いかけに対し、実際に出資したいという人が現れはじめている

日本のベンチャーの現状

まだまだ日本では厳しい覚悟が必要である。
ある人によれば、日本とアメリカのアントレプレナーのどこが最も異なるか?というと、日本のアントレプレナーは暗く、アメリカのそれは明るいという。

アメリカの場合:
自分が好きなことをやっているので暗くなりようがない。事業は一回で成功するとは限らないし、失敗しても何度でもチャレンジできる。

日本の場合:
親族一同が借金を背負い、失敗できない。また一度失敗すると敗者復活が許されない。
本来、会社は有限責任であり、失敗したところで一向に構わないはずなのに...

アメリカでは会社設立ブームで年間70万から80万の新規事業が立ち上がっており、そのうち50%以上が女性。つまり女性によるスモールビジネスが次々と立ち上がっている

日本でも遠慮せずにどんどんやりましょう!

女性のアントレプレナーについて

あくまで一般的に言われることに過ぎませんが、女性の起業家については下記のようなことが言われがちです、

  1. 数字に弱い。将来予測、ひいては事業計画に弱い。
  2. 自分の感性におぼれやすい。例えば「雑貨屋をやりたい」といいつつ自分の趣味に走り、マーケットに対する考慮にかける。
  3. 欲がない。もっと成長しよう!という欲求が弱い。
  4. 世の中の水準と自分の基準について判断する基準をもっていない人が多い。例)就職誌などで就職に有利な「資格ランキング」などをやると喜ばれる。これは自分の基準を持っていない証拠。

以上のようなことさえカバーできれば、女性だから不利と言うことは決してありません

起業機会

起業機会こそが最も重要で、アイデアを思いついたときがビジネスチャンスのタイミングとは限りません。
起業機会に恵まれない場合、とりあえずフリーランスで過ごすと言う手段もあります。

しかし確かにスキルを身につけることも大事なのですが、どういうシナリオと戦略で市場を攻略するかのほうがもっと重要なことです。

アントレをぜひ読んで参考にしていただきたい。是非頑張って欲しいと思っています。

(文責:住吉麻美)

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