シティーハンター ノベル8エピソード
1991年〜1999年(掲載順)


#1 サバイバル・ゲームはおてやわらかに -野上冴子のお見合い狂騒曲-

●父の命令でお見合いをする事になった冴子。当日、雉子牟田陽一(きじむたよういち)として紹介されたその相手は、なんとリョウであった。リョウは雉子牟田電子工業の女社長の依頼で、その養子役を演じていたのである。二人はお見合いの最中、何者かにエアガンで襲われる。その夜、襲撃者たちは冴子のマンションにまで訪れた。犯人は道楽息子ゆえに母親に勘当された本物の陽一とその仲間だった。リョウは本物の銃の怖さを教え、陽一の心を入れかえさせる。
(JUMP GOLD SELECTION シティーハンター アニメ・スペシャルp.63-p.70 北条司、遠藤明範)
(週刊少年ジャンプ特別編集 H3年10月25日号●ジャンプゴールドセレクション6掲載分)


#2 明日ある復讐 The revenge for tomorrow

●香は、ヤクザ上がりの神谷賢治という男の依頼で、彼の女房になるはずだった女、児玉一恵の捜索を。だが一恵は、6年前にすでに死んでいた。神谷はそれを知っていたが、一恵が死んだのは、生前、麻薬事件で彼女を捜査していた槇村のせいと思い込み、その妹の香を狙ったのだった。しかし、真相は新規の麻薬密輸ルートを開拓中だった竜神組が、何も知らない神谷と一恵を利用したのだとわかる。リョウたちは竜神組組長邸に乗り込み、神谷に過去のケリをつけさせる。
(JUMP j BOOKS「シティーハンター」p.97-p.176 北条司、外池省二)
(jump novel vol.2 H4年4月1日号掲載分)


#3 薔薇と拳銃 A gun and a rose

●街で、幼馴染みの金子拓美に偶然再会した香。拓美は、誰かに殺されると怯えていた。理由を聞くと、知らない相手から拓美の元に拳銃が送られてきて、それを山中で試射した事が事件の始まりらしい。拳銃は、どうやらコンビニ強盗に使われたもので、拓美を犯人に仕立てるつもりなのだ。香は拓美のために変装して、「弟」のガードをリョウに依頼。しびれをきらした真犯人は、香を人質にとり拓美を呼び出す。身体をはって香をかばう拓美を、リョウは見事に守りきる。
(JUMP j BOOKS「シティーハンター」p.177-p.258 北条司、外池省二)
(jump novel vol.3 H4年8月30日号掲載分)


#4 真実への回線 The access to the truth

●不審な事故が頻繁に身に起きるという銀行員、倉田美江のガードをする事になったリョウ。美江は、上司の竹下が不正融資をしている疑惑を、恋人で同僚の小沢に打ち明けて以来、誰かに命を狙われているのだ。銀行強盗をよそおう者たちに襲われた美江を守るリョウ。不正融資の証拠を掴んだ小沢も殺されかける。竹下は、一命をとりとめた小沢をついに病院にまで殺しにきてリョウに撃退され、事件を捜査していた冴子に逮捕されるのだった…。
(JUMP j BOOKS「シティーハンター」p.13-p.96 北条司、外池省二)
(書き下ろし H5年4月)


#5 シティーハンターSPECIAL ザ・シークレット・サービス

●ガイナム共和国の大統領候補、マクガイアが来日。リョウは、マクガイアの秘書のローザに連れられ彼に会い、マクガイア付きのSS、新庄安奈のガードの依頼を受ける。安奈はマクガイアの娘で、6歳の時の母親の死をめぐって、父親に対し複雑な感情を抱いていた。安奈を狙うと脅迫していたのは、マクガイアのかつての同志で、今は麻薬組織のボス、ゴンザレス。目的は、マクガイアが発見したダイアモンド鉱脈の場所を知る事だ。ゴンザレスは、殺し屋のダンケルクや日本のヤクザと手を結び、マクガイアと安奈を捕らえるが、リョウと海坊主の活躍で二人は救出され…。
(JUMP j BOOKS「シティーハンターSPECIAL」p.9-p.227 北条司、天羽沙夜)
(書き下ろし H7年12月)
→アニメ '96スペシャル 「ザ・シークレット・サービス」


#6 

●悠華と名乗る女の依頼は、新興チャイニーズ・マフィアの海龍幇(ハイロンパン)のボス、龍雲(ロン・ユン)に奪われたペットを取り返して欲しいというものだった。海龍幇の倉庫に忍び込んだリョウは、そのペットがトラである事を知る。女詐欺師の悠華は元龍雲の女で、財産を盗んで逃げてきたため組織に追われていた。海龍幇を潜入捜査していた麻薬Gメンの久慈も、龍雲に握られている弱味奪還のために悠華を付け狙う。リョウの活躍で、トラは悠華の元へ戻るが…。
(JUMP j BOOKS「シティーハンター2」p.9-p.117 北条司、稲葉稔、原案/天羽沙夜)
(jump novel vol.12 H9年5月4日号掲載分に加筆・訂正)


#7 

●ヤクザの集英会に捕まっている恋人、加納絵里を取り返して欲しいと、フリーカメラマンの藤岡浩司から依頼が。リョウは集英会に乗り込むが、絵里は既にイタリアン・マフィアのカルロ・ルチアーノの元に連れられていて、奪還は間一髪だった。だが絵里は麻薬の禁断症状がひどく、集英会の報復で香がルチアーノの元にさらわれてしまう。救出に向かうリョウと海坊主たち。集英会とマフィアの共倒れを狙い、陰で糸を引く久慈だったが、彼は槇村に借りがあり…。
(JUMP j BOOKS「シティーハンター2」p.119-p.237 北条司、稲葉稔)
(書き下ろし H9年4月)


#8 シティーハンターSPECIAL2 緊急生中継!?凶悪犯 冴羽リョウの最期

●美人キャスターの朝霧さやかから、ガードの依頼を受けたリョウ。さやかは、自分の働くメガシティTVの社長、ジャック・ダグラスが暗殺された現場を見たことから、犯人のマッドドッグに命を狙われているという。マッドドッグは、さやかを守るリョウの姿を凶悪な殺人犯の映像に加工し放送を。リョウは凶悪犯として指名手配される。それは全て仕組まれた罠で、実はダグラスは生きていた。ダグラスは、かつてのリョウのライバルで、ジャックナイフと呼ばれた男。リョウと再度決着をつけるため、2人が愛した女、サユリをさやかに変装させ、この事件を仕組んだのだった…。
(JUMP j BOOKS「シティーハンターSPECIAL2」p.9-p.222 北条司、岸間信明)
(jump novel vol.15 H11年5月1日号掲載分に加筆・訂正)
→アニメ '99スペシャル 「緊急生中継!?凶悪犯冴羽リョウの最期」