12月13日(月) 今日は朝から雨か降っており、大変寒い。この私が寒くて震えていたぐらいだからどれぐらいの寒さか判ろう。35局でバッテリーに充電されない事をしきりに聞かれるが、解る訳がない。対処しろと言われたがどうしょうもない。更に困ったことに国際電話のできる端末がないとのこと。どうしてもやりたいと言ったら近くの会社(ベアリングかなにかを作っている様子)に連れていかれた。料金の支払いはどうするのだろう。
局の人は誰も英語が通じないのでゼスチャーと筆談だけだ。知識不足と相まってさっぱり。困っていたところに英語を喋る人がきた。局の人かと思ったら学校の先生だと言った。何故学校の先生が月曜日の昼間にしかも郵電局のなかにいるのか。つくづく不思議である。日本人の生活に非常に興味がある模様で給料などについてしつこく聞かれた。この先生は副業で翻訳の会社もやっているらしい。
この先生ができるのは英語、フランス語、ドイツ語だそうだ。結局この先生は私が帰るまでいた。なにしに来てたのだろうか。
昼飯は局のオゴりで食べた。生の貝とカニがでた。やばいなと思ったが、しきりに食べろと言うので食べたら結構いけた。貝は牡蠣のような風味だった。今のところ腹の不調はない。
明日も今日の続きをやるのだが何がどうなるやら。12月14日(火) 水道が止まった。お湯は出るので最初気が付かなかったが、水が出ない。さしあたって問題ないかななんて思っていたら、トイレの水も出ない事に気が付いた。取り敢えずお湯をタンクに入れて急場はしのいだ。どうして中国にはこの手のトラブルが多発するのだろう。
ホテルの玄関先で軍楽隊が並んでいた。誰が来るのだろうと思っていたら局から迎えに来たのでそのまま出発しようとしたら演奏が開始された。まさか私を送る為に来た訳ではあるまい。未だ不明。
今日は昨日同様非常に寒い。昨日寒くて懲りたので使い捨てカイロを持って行った。結構あったかい。寒いとゼスチャーしていたらお姉ちゃんが上着を貸してくれた。そこら辺に放置していた奴。
昨日しつこく聞いてきた局の人が朝見かけたきりいなくなった。暇である。昼は運転手のおッちゃんと二人っきりで飯食う。昨日の生貝がでた。寒いと言っていたのを考慮してくれたのか暖かいものばかりだった。非常にありがたし。
昼休みは先ほどのお姉ちゃんと卓球をした。基本的に私はどんくさいのだが相手は中国人だけあって非常にうまい。日中友好である。
夜中にまたしても利根川さんから電話がかかってきた。ありがたいありがたい。ひとしきり愚痴をたれた。12月15日(水) 今朝日本にホテルから電話しようとしたらなんと国際電話が掛からない。部屋に備え付けてある電話のかけ方指南通りにやっても掛からない。フロントまで行って、
"My rooms telephone can not use international call"
と言ったら何か操作した後、"ok"と言ったので部屋に戻り、かけてみたらかかった。朝から上野さんにぶつぶつ言った。なんとかしてみると言っていたがなんとかなるだろうか?甚だ疑問である。
そういえば今日はボーナスの支給日だね。関係ないけど。
今日も昨日と同じく何もしていない。ただひたすら時間をつぶしていただけである。最近は煙草を一日2箱のペースで吸っている。精神的にまいっているうえに体にも悪い。けど吸わずにおれない。
昼飯はやたらいっぱい人がいた。中国人が群れるとただやかましいだけだ。
局の前に輪投げの出店がでていた。といっても道に線を引いて人形を置いていただけだが、結構賑わっていた。あの客達は昼間仕事していないのだろうか。やっぱり中国人は群れるとやかましい。
飯食った時にいたにいちゃんから帰りがけにみかんをいっぱいもらった。これが所謂温州みかんなのだろうか?やたら甘い。
夕方また英語の先生がやってきて、今日はホテルまで一緒に帰った。単なる足替りだったようだ。
ここ5日ばかり晩飯は一人だ。結構味けない。今週は寂しいせいか日記の行数がやたら多いな。12月16日(木) 今日は井谷さんと35局に行った。昨日上野さんにぶつぶつ言った結果だろうか。電源の方は何とかなりそうだ。井谷さんがいるせいで時間つぶしも慎重にならざるを得ない。でも結局午後は暇だった。おまけに帰りの車が非常に遅かった。
テクノの電話したらなんと北川さんが温州に来ることになったそうだ。大笑いである。しかし、中国の出張はもはや誰でも有になっているようだ。と言うことは、敢えて私でなければならないと言う訳ではない事だ。中国出張に関しては次回は有りえない。
山中さんに聞いたらまだ家の様子は見てくれていないそうだ。ジャックスカードが心配なんだってば。明日から忘年会でいないのだから今日中に見ておいてよ。
晩飯は久しぶりに四人で食べた。井谷さんは明日から昼35局で夜TSだそうだ。未だ疎外感は拭えない。なんとかしてよ。まあ前回の淳安よりは環境的(生活)に恵まれている分楽だが、いいかげんに帰りたい。とは言え、まだ二週間しかたっていない。人間関係は淳安の時は申し分なかった。あの感じだったら今回も十分耐えれたろうに。残念でならない。12月17日(金) 今日も井谷さんと35局に行った。バッテリーの切り替え作業をやっと始めた。しかし、電源に接続するまでには至らなかった。国際呼のかかる端末を今日設置する約束だったが、結局設置してもらえなかった。だいたいあの局には技術者が何人いるのか分からない。いつもいるあの兄ちゃんだけの様な気がする。こんな状態でホスト開局できるのかどうか、心配である。
TTGの高田さんは相変わらず何を考えているのか不明。今晩井谷さんがTSだそうだが、私に対する嫌味にしか感じられない。どうしてあの3人で固まって、私だけ別行動となるのか。信頼されているとも思えないし、いやな感じである。
今日の晩から二本部は忘年会旅行だ。羨ましくてならない。勿論、忘年会が羨ましいのではなく、日本で多くの仲間達に囲まれて楽しめるのが羨ましいのである。こんな僻地に一人で(精神的には)放りだされては、弱気にもなろうというものである。高田さんの話によると北川さんは温州の郊外らしい。これは会えないかもしれないな。色々と持ってきてもらおうとしたのだが。日本から持ってきた本は粗方読み終えた。このぶんでは帰るまでに後5〜6回読めるかもしれない。まさかこんなに暇とは思わなかったもの。雑誌に至っては政治記事まで読んだもんね。北川さんに会えることを心から願う。12月18日(土) 大切なダイバーズウオッチのベルトが切れた。縁起でもない。普段ならこんな些細な事は気にも留めないのだが、今回はなにか良からぬ事が起こりそうな気がしてならない。
今日はまた洗濯を行った。洗濯行程で手がふやけていたうえに絞り行程を行った為か、手の皮が一円玉大の大きさでむけた。結構痛い。これが良からぬ事の第一弾であろうか。
35局の電源がOKとなった様だ。これでHardware Testに移行できる。さんざん探し回っていた Power PlantのDescriptionが発見された為であるが、担当者が隠し持っていた。これにより、オペレーションが分かるのだが、何分にも英語で書かれている為に局の人間は四苦八苦して調べていた。局の人間はこうでなければいけない。
相変わらず寒いので使い捨てカイロを持っていたのだが、局のお姉ちゃんに見つかってしまい、いじくりまわされた。このお姉ちゃん歳は知らないが、結構かわいい。しかし、子持ちなのである。別に子持ちでなければ何する訳でもないが何となく残念である。
夕方帰る直前に33局の高田さんから電話があり、至急TSに行って欲しいとの事。33局でPH-D再開が発生した模様。TSから電話指示によりコマンドをいれる。結局解決せずホテルに帰った。明日は休んでいいそうだ。
寝ようと思ってたら電話が掛かってきて、9時にはすぐに動けるように待機していろとの事。慌てて寝る。12月19日(日) 寒い。雨が降っている。もとより外出するつもりはないが、待機というのは非常に退屈である。中国に来て丸15日が経過した。予定ではあとひと月と10日で帰れる筈なのだが、叶うだろうか。
中国での作業を終えて帰国する時に、上海事務所に寄ったら急遽別の局へ行くように言われた人がいるそうな。悲惨である。あと3時間で日本という時に又、何ヶ月かの滞在だなんて。私はそんな事はないだろうなあ。本人の承諾なしに追加なんて、しかも帰国当日なんていうのは願いさげだ。まあ上野さんがガードしてくれるだろう。
結局10時に呼び出しがあり、TS局に出る。しかし、12時間30分の間に掛かって来た電話は数件で、それにより投入したコマンドは2件、PH-D一回である。まあ、役には立ったようだから良しとしよう。
帰りの道はやたら暗い。ふと空を見上げると、カシオペアの3連星が輝いていた。日本と中国程度の距離では星座も同じである。他には星座は見えない。判らないのではなく、見えないのである。空気は決して澄んでいるとは言えないようだ。黄砂の舞う季節ではないので、これはきっと中国製の車の排気ガスによる物だと思う。だってすごく臭いぞ、あれは。
5チャンネルのスターテレビでは毎日日本のトレンディードラマを放送し、週末には邦画を放送している。しかし惜しむらくは中国語なのである。字幕も中国語である。もしかしたら副音声で日本語が聞けるかと思いきや、テレビ自体にそんな機能がない。まあ、日本の景色、俳優、女優が見れるだけで良しとするか。挿入歌やオープニング、エンディングは日本語だし、ほんの慰みにはなる。この前までは「結婚したい男たち」をやっていて、今度は「ママハハブギ」である。今日は「刑事物語5」をやっていた。
今週の日記はやはり長い。10キロバイトぐらいある。この日記をつけるのも面倒になるにはあといくらかかるだろうか。