◇「玄海岩蓮華」がとりもった再会 ◇
森 和久
サボテン少年だった私は、上京後は住宅事情や仕事の忙しさで遠のいてしまってい たが、いつしか又病みつきになってしまっていた。色々な園芸関係の趣味の会に入っているが、その中の「日本多肉植物の会」の会報「サキュレント」1997年2月号に大里高校の吉田信啓先生が希少植物「玄海岩蓮華」について写真入りで寄稿されていた(吉田先生も小倉高校におられたことは後で確認できた)。同郷の懐かしさも あって早速お願いして苗を送っていただいたが、その後しばらくして再びお願いをした時には、吉田先生は既に定年退官されており、後任は教頭先生だということで教頭先生に電話に出ていただいた。苗のお願いをした後、電話を切る前に、何の気無しに お名前を伺ったところ、「瀬口宣治です」とのことだった。
もしかして、とは思いながらすでに30有余年お会いしておらず、人違いだったらいけないと思ってその日は 家に帰って卒業名簿を調べてみた。名前は間違いなかったので、翌日再びお電話をして、「もしかしたら小倉高校にいらっしゃった瀬口先生では」とおたずねしたところ 「そうです」との答えが返ってきた。 このようなことがあって、しばらくして同窓会幹事団に加わらないかとのお話をいただいたが、「玄海岩蓮華」とは全く無縁な経緯で瀬口先生と羽坂先生のお二人においでいただくことが決まり、はからずも5月23日の同窓会でお会いすることになった。
瀬口先生は今年定年退官され、「玄海岩蓮華」担当の後任は羽坂正義先生とのこと、何か不思議な因縁さえ感じられる。同窓会当日は出席者には先生方から「玄海岩蓮華」のおみやげをいただいたが、資料などご入り用の方は私宛ご連絡いただければ 差し上げます。趣味を通して郷里の希少植物の保護に少しでもお役に立てたらと思っています。