コンピューターやソフトウエアの業界は他の業界と違って1位の次は2位ではなくて、それこそ10位になってしまうヘンな業界です。
まず、汎用機はIBM以外ありません。IBMは他メーカーを特許と訴訟という手段で葬り去りました。富士通やNECも高いランセンス料を払ってIBMプラグコンパチ機に甘んじています。
PCの世界でもPC-DOS(MS-DOS)以外は実質ありません。(今はWindowsマシン)MS-DOS初期には独自のプラットフォームやCPM/86と言うOSもありましたが。
Aplleは前述の言葉で言えばPCではない!
日本でもパソコンと言えば98(NECのPC-9800シリーズ)を指す時代がありました。(すでに過去形!)98がデファクトスタンダードなる以前は、それこそ家電メーカーのほとんどすべてがパソコンを市場に出していました。
OS(Operating
System)もSoftWareも、最終的に選択されるのは「使いやすさや機能が優れている等の範疇の問題ではなく、どれがデファクトスタンダードか?」を選択してきたようにみえます。少なくても歴史的には。
パソコンのワープロ市場においてデータのハンドリングを考えた場合「Word」を選ばざるを得ない環境ができつつあります。特に海外と交流の盛んなところほど。会社・学校・個人を問わず。そうDOS時代の「1-2-3」のように・・・
このようにしてデファクトスタンダードが生まれてゆくのでしょう。
そして・・・
デファクトスタンダードの地位を得ると様々な手段で今までの投資を回収し始めるのです。ちょっと前のNOSの「NetWare」、ワープロの「Just System」、表計算の「Lotus」、そして現在のOffice市場やC言語などデベロップ環境下のMicrosoft。何となく思い当たるところがありませんか?
現在Microsoft帝国を相手にLotusに変わってOffice市場のデファクトスタンダード目指して頑張っているのがさしずめ海外での「Colel」、国内で「Just
System」と言ったところでしょうか。
この「血みどろの舞台裏」が業界を支えているようのでしょうか。
MicrosoftとAppleの提携によってIEがMacのデフォルトブラウザになり、98年中頃にはシームレスなインターネット環境を取り込んだWindows98がリリース予定など、まさにマーケティングのMicrosoftと言ったところでしょうか。
しかし競争原理が働かないことはコンシューマにとって不幸な事です。ジム・クラークにもスティーブ・ジョブスにも頑張ってもらわないと・・・
=1997/09=