音楽鑑賞III アプリオリではない。
響いてほしい音が
響くべき瞬間に
響くべき強度と持続と音色をもって鳴るか
ということ
「よき演奏」というもの
シーケンサの正確さとも違う
厳密な時間の記録である
あの楽譜そのものとも別の
ライヴな
極に達した生身の音楽家がそれを成しえた時
そこに居合わせるわたしは
美しさに鳥肌の立つ思いがする
その美しさを感じるということは
結果としての響きになのか
それをヒトがしたということへの
感情の動きなのか
それにしても
響いてほしい
とは
あらかじめ書かれた音楽に忠実であることを
望んでいることを指すのではない
音として発生した音楽を聴いたわたしが
後になってそう、思うだけなのかもしれない
わたしは
それが聴きたかったんだ と
身勝手によろこぶ。
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