街を見かける事もまばらになり、荒野ばかりが広がってゆく。
西へ向かう車窓の左手には『祁連(きれん)山脈』が、
右手にはゴビ灘(たん)、砂ではなく小石の荒野が広がっている。
この道は、「山脈とゴビ灘にはさまれて、まるで『回廊』のようだ。」
ということから河西(かせい)回廊と呼ばれる。
昔からの隊商路(シルクロード)である。
お昼過ぎ、気温が上がってくると、
荒野に竜巻き(といってもつむじ風の大きなもの程度だ)が
何本も立ち上がってくる。
まさに『西遊記』の世界に入ってきた感じがする。