『版築(はんちく)』という技法である。
板で造った型枠の中に土を盛り、杵で突き固める。
それを10cm位づつ何層も積み重ねたものだ。
手間はかかるが、条件によってはコンクリートより丈夫なものらしい。
それにしても、地平線の彼方までこの『版築』の壁が続いているのには、
正直言って、めまいを感じる。
このツアーの参加者で、日中戦争の従軍経験のある人がぽつりと言った。
『何で日本はこんな国と戦争をしたのだろう・・・・・』
まったく、「日本」は本気で中国を占領できるつもりだったのだろうか?
それに占領してから、どうしようと思ってたんだろう?
目が痛くなるような強烈な日差しのなか、
この近辺で日影をつくるものといえば、この『万里の長城』しかない。
羊の牧童がその日陰で昼寝をしていた。
張掖(チョウエキ)までの総走行距離:1737km