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May 24, 2003 - クラッチ交換〜ズルズルよ、さらば!
本日、HX90のクラッチ交換を行ないました。
まずは、暖機のために少し近所を走り回ると、も〜ぅズルズル!クラッチが滑りまくってぜんっぜん、走れません。
以前乗った時よりもさらにひどくなっていました。
登り坂ではエンジンがうぉおおーんっ、と唸って回転が上がるだけでぜんぜん駆動力がタイヤに伝わっていませんでした。
さて、エンジンが暖まったらミッションオイルの抜き取りから作業を始めます。
オイルキャップを外し、ドレンボルトからオイルを抜き取りますが、暖機によってある程度オイルの「抜け」は良くなっているとはいうものの、少し時間が掛かりますのでしばーし一服。こういう時はセンタースタンドのあるオートバイって楽でいいですね♪ |
使い込まれたオイル。しかーし!金属粉はほとんど無かったです。 | |
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オイルが抜け切ったら右側のクランクケースカバーを外しに掛かります。それぞれのねじにCRCを十分になじませてはいるものの、右側ケースを外すのは初めてなので、ねじは固着しているものと想像し、最初からインパクトドライバーを使います。もちろん、再組付けの時は新しいねじを使うことにしますので、迷わずガツン!といわしてやります(笑)。
それでも2本ほどねじの頭が舐めてしまったけど、そこは落ち着いたもの。慌てず、騒がず、金鋸でマイナス形状に切り直し、再度インパクトドライバーを使って無事に抜き取り完了〜♪
(・・・と、さも簡単な作業だったように書いていますが、ここまで来るのに朝から作業を始めて正午まで掛かっています。もう、汗だく〜;) |
マイナス形状に切っちゃえば舐めたねじでも大丈夫! | |
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無事にケースが外れ、クラッチASSYとご対面。
ん〜?
フリクションプレートが一瞬、どきっ!とするほど赤い。
こんなものなのだろーか!?
クランクケース内は若干、オイルがドロドロに半固形化したものが溜まっていましたが、それをウエスで拭き取り、パーツクリーナーで洗浄してやると見違えるように綺麗になりました。
次に、プレッシャープレートを止めている5本のプラスねじを対角の順に交互に外してゆくと、簡単にクラッチが分解できました。 |
ごた〜いめ〜ん♪フリクションプレートがみょーに赤い??? | |
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フリクションプレート、クラッチプレート、クッションリングの3点はあらかじめ交換用に新品を準備していますが、一応、各部品のへたり具合を確認してから進めることにします。
しかーし! HX90(AX125)のサービスマニュアルなどといった気の利いたものは持ちあわせていません。
(そもそもメーカから出ていたんだろーか???)
サービスデータなどというものもございません。
そこで、おそらくクラッチ廻りの交換基準は同じだろう、という勝手な解釈のもと、RD125(1H7)のサービスマニュアル(茂さん提供:Thanks!!!)を参考に、各部品のへたり具合を確認しました。 |
オイルストーンでケースの合わせ面を磨くとともに、
ねじを切り直しました | |
まずは、クラッチスプリング。
マニュアルによると、標準寸法は31.5mm、使用限度は30.0mmです。(ちなみに、スプリングはHX90とAX125で共通部品になっています)
外したスプリングの自由長は、
1: 30.8mm
2: 30.8mm
3: 31.0mm
4: 30.9mm
5: 30.5mm
でした。少々減寸が見られますがまだ使用限度には達していないので、再使用することにします。 | |
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余計な力を加えずに、そっと測ります。
ホントは平らなところに置いて測るのがいいんだろ〜な |
次に、フリクションプレート。
マニュアルによると、標準厚さは3.0mm、磨耗限度は2.7mmです。
(ちなみに、きょうすけさんのご報告によると、HX90の標準寸法は4.0mm、磨耗限度は3.7mmとのことです。きょうすけさん、thanks!!)
外したプレートの厚さは、
1: 3.10mm
2: 3.05mm
3: 3.05mm
4: 3.05mm
5: 3.10mm
でした。ちなみに新品を測ると、3.15mmでした。まだまだ磨耗限度には達していない!なぜだ〜!? | |
| 右のプレートがテカテカになっているのが判るでしょうか??? |
しかし、滑っているのは事実だし、接触面はツルツルで摩擦効果が得られるとは考えにくい感じが見受けられたので、思い切って新品に交換することにしました。
クラッチプレートの歪は・・・それを調べるための定盤がないのよね〜
とりあえずシンクの上に置いても歪んでいるように見えなかったし、プレートの順番を入れ替えながら5枚を重ねてみても隙間無くピッタリ重なるのでプレートは歪んでいないと判断して、再使用ケテーイ(笑)
クッションリングはマニュアルに従い、迷わず新品に交換します。 | |
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フリクションプレート(右)とクッションリング(左)は
新品に交換します。 |
クラッチを再組み付けする前に、ケース端面(合わせ面)に付着したガスケットのカスを落とすとともに、オイルストーンで磨いてやります。また、取付け用のねじ穴はタップを通してねじ山を整えてやりました。
ケースカバーの内側も、パーツクリーナーで洗浄してやると、見違えるように綺麗になりました♪
あとは外した時と逆の順番に、クッションリング、フリクションプレート、クラッチプレート、〜の順に、交互に組んでゆき、最後にプレッシャープレートを被せます。 | |
| クラッチASSYが組みあがりました。う〜ん、りふれっしゅ!!! |
ガスケット,クランクケースカバー(R)も新品を使います。結局、今回の作業で交換した部品は、
・プレート,フリクション(307-16321-00)×5pcs
・リング,クッション(307-16367-00)×5pcs
・ガスケット,クランクケースカバー(R)
(252-15451-00)×1pcs
総計約9,000円、プラス、ミッションオイル代でした。
およそ、1万円仕事です。
背に腹は代えられないですが、クラッチ交換の費用もバカになりませんネ。 | |
| これ、もっと安くなりませんか?YAMAHAさん!? |