〜 山形県で詠まれた俳句 〜
道中出羽の国(山形県)には全日程の約4分の1、40日にわたる滞在をしました。なかでも10泊という最大逗留を果たしたのがこの尾花沢です。旅の中で芭蕉は多くの句を詠み、『おくのほそ道』には63句が集録されています。山形県では山寺の「閑さや岩にしみ入蝉の声」など14句が、尾花沢では4句が詠まれています。 |
蚤虱馬の尿する枕もと | すずしさを我が宿にしてねまる也 | 這い出でよかひやが下のひきの声 | 蚕飼する人は古代のすがた哉 | まゆはきを俤にして紅粉の花 | 閑さや岩にしみ入蝉の声 | 五月雨をあつめてはやし最上川 | 有難や雪をかほらす南谷 | 涼しさやほの三か月の羽黒山 | 雲の峯幾つ崩て月の山 | 語られぬ湯殿にぬらす袂かな | 湯殿山銭ふむ道の泪かな | あつみ山や吹浦かけて夕すずみ | 暑き日を海にいれたり最上川 |
尿前の関 | 尾花沢 | 尾花沢 | 尾花沢 | 尾花沢 | 山寺 | 最上川 | 羽黒山 | 羽黒山 | 月山 | 湯殿山 | 湯殿山 | 鶴岡 | 酒田 |